イーサリアム、ステーキング解除待ちの数量が4500億円相当に 売り圧増加の可能性など背景を分析
暗号資産(仮想通貨)イーサリアム( ETH )のブロックチェーンは14日現在、ネットワークからの退出を待つバリデータのETHの数量が増加傾向にある。
ステーキングをやめてネットワークから退出したとしても、対象のETHが即座に売却されるとは限らず、再びステーキングされたり、DeFi(分散型金融)での運用で利用されたりする場合もありうるが、ステーキングを待つ方のETHの数量と差もあり、注目を集めている。
イーサリアムのブロックチェーンでは、バリデータがステーキングをしてネットワークに参加したり、逆に退出したりする際の処理量に一定の制限を設けている。この仕組みはネットワークの安定を維持することが目的だ。
以下の画像は「Ethereum Validator Queue」のデータ。14日時点でネットワーク退出を待つ数量は67万1,093ETH(4,500億円相当)である。7月26日を境にして減少していたが、8月7日から再び増加に転じた。
一方でネットワークの参加を待つETHの数量は、現在は上昇に転じているが、14日時点で10万5,618ETH(709億円相当)である。
ETHの価格は、企業による購入の増加、米国における「ジーニアス法」制定などの規制整備等により上昇基調にある。本記事執筆時点では、前週比で18%超、前月比で47%超上がっている。
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退出を待つETHの数量が増加傾向にある理由は明確ではないが、SNS上などでは様々な分析が行われている。
まずは、ETH価格がドル建てで最高値に迫っていることで、利益を確定するために売却される可能性。しかし、バリデータ退出の処理量を制限することは結果的に売り圧の抑制にもつながる。Ethereum Validator Queueのデータによれば、ネットワーク退出の待ち時間は本記事執筆時点で約12日間である。
また、米国でETHの現物ステーキングETFが承認されると予測して、これを機にバリデータが退出しようとしている可能性も指摘されている。
他にも、ETHをステーキングして、リキッドステーキングトークン(LST)を受け取り、そのLSTを担保にETHを借りることを繰り返すレバレッジ戦略が、コストの増加で逆回転している可能性も指摘される。
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