40万ETH保有計画のThe Ether Machine、ナスダックのSPAC上場目指す
暗号資産(仮想通貨)イーサリアム( ETH )に特化した事業を計画する「The Ether Machine」という新しい企業が21日、自社の誕生とナスダック上場計画を発表した。
正式発足時点でイーサリアムを40万ETH(現レートで2,200億円相当)超保有する計画であると説明しており、現時点の保有量で比較すると最も多くのイーサリアムを保有する上場企業になる見通しである。
同社は、「The Ether Reserve」という企業と、SPACの「Dynamix Corporation」が合併することで誕生するとThe Ether Machineが今回発表した。合併の契約が完了すれば、「ETHM」というティッカーシンボルでナスダックで株が取引されるようになる。
同社は、イーサリアムは単なるブロックチェーンではなく、新たに構築されているインターネット経済の決済レイヤーであると、イーサリアムを高く評価。
企業のミッションは、安全に透明性高く金利を生み出すイーサリアムへのエクスポージャーを機関レベルで提供して、イーサリアムの潜在能力の解放を促進することだと公式サイトで説明している。
そして、自社を「イーサリアム生成企業」と表現し、ステーキングやリステーキング、DeFi(分散型金融)戦略を通して、長期的なリターンを提供していくとした。
また、事業戦略の中核として、イーサリアムのプロジェクトを支援することやインフラソリューションを提供することも計画している。
今回の合併契約によって調達する金額は15億ドル(約2,210億円)を超える見通し。これから株主による承認を得たり、慣習的な取引完了条件を満たしたりして、2025年4Q(10月から12月)までには合併契約を完了させる予定だ。
Dynamix Corporationの株価は本記事執筆時点で11.99ドル。21日に急騰して一時13ドルを超え、現在は前日比で16%超上昇している。
関連: 米上場ビットデジタル、イーサリアム保有量12万ETHに拡大
今回の発表では、The Ether Machineはイーサリアムの先駆者や金融業界のベテランらに主導されると説明している。
例えば、CEOに就くのは、イーサリアムのソフトウェア企業Consensysで経営企画部門のトップを務めていたDavid Merin氏。Merin氏は、The Ether Machineで機関向けのイーサリアム金融事業やインフラ事業を主導するという。
他にも、金融大手モルガン・スタンレーでキャリアを開始し、現在も決済大手ペイパルの取締役会に所属するJonathan Christodoro氏も幹部に加わっている。
今回の発表でMerin氏は以下のようにコメントした。
関連: 著名アナリストが分析、「ビットコインからイーサリアムへ資金移動、アルトシーズンの兆し」
ビットコイン高値圏を推移、イーサリアムはETFへの資金流入が急拡大
ビットコイン(BTC)が最高値付近で高止まりする中、イーサリアム(ETH)現物ETFへの資金流入が先週だけで2180億円を記録し、運用資産残高は2.3兆円を突破。ETH価格は月初来50%超の大幅上昇。...
米ストラテジーとトランプ・メディア、財務戦略強化でビットコイン買い増し
米ストラテジー社が仮想通貨ビットコイン約1,090億円相当を追加購入し、保有総量60.7万BTCに。トランプ・メディアも、約2,950億円相当のビットコイン関連資産保有を発表している。...
NFT市場の時価総額が60億ドル超え 取引増加で25年2月以来の水準に
NFTの時価総額が一時68億ドルを超え、今月に入って増加基調にある。有識者の分析によると、イーサリアム等の仮想通貨の強気相場などが背景にあるようだ。...