ビットコイン供給ショック、次の急騰で15万ドル到達可能か 利確警戒も
ビットコインは7月11日、過去最高値となる約11万8,000ドルに迫った。背景には、流通量の8割超を「ダイヤモンドハンズ」と呼ばれる長期保有者が握っている現状があるとされている。
仮想通貨トレーダーのクレディブル・クリプトは8日、「現在存在する全ビットコインの80%以上がホールド(長期保有)されている」と分析した。過去15年間でこの割合がより高かった時期は、4万3000ドルから7万3000ドルへの3万ドル上昇前と、5万8000ドルから10万5000ドル超への5万ドル上昇前の2回のみだったが、現状再び供給ショックと価格上昇の可能性が示唆されている。
供給の大部分を長期保有者が握る状況では、わずかな新規需要でも価格が大幅に押し上げられる傾向がある。同氏は「余剰供給が再び長期保有者の手に戻り、ビットコイン財務保有企業が主導する中、次の急騰は差し迫っている」と予測している。
企業による財務資産としてのビットコイン採用が供給逼迫を加速させている。ストラテジーは59万7,325BTC超を保有し、さらなる購入資金調達を続けている。また、2025年第2四半期、マラソン、メタプラネット、ゲームストップなど数多くの他の上場企業も財務保有企業リストに加わっており、合計15万9,107BTCが新たにバランスシートに追加された。これは過去最高の取得量で、前四半期比23.13%増加した。
こうした市場環境を受けて、クレディブル・クリプトは次の価格上昇が過去2回の急騰を上回る5万ドル超の上昇となり、15万ドルを突破する可能性があると予測。供給逼迫と企業採用の組み合わせが、ビットコイン市場の次の大きな転換点を迎える準備を整えているとしている。
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一方、クリプトクアントの登録アナリストであるアクセル・アドラー・ジュニア氏は異なる見解を示している。同氏は9日、「長期保有者のリターンが300%を超えると市場への売却が始まる」と分析し、現在の平均利益率215%から「整然とした利益確定と長期保有者による潜在的な大量売却の間の範囲にある」と警告した。
また、10日にはMVRV指標に基づく分析も公表した。MVRVは市場価値と実現価値の比率を示す指標で、過去4年間のデータに基づくと、MVRV値2.75に達した時点でビットコイン価格は約13万900ドルとなり、「これが本質的に最初の売り圧力ポイントになる」と予測している。
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