ストラテジーのビットコイン循環戦略、NAV超プレミアムを正当化か=TD Cowen分析
ストラテジー社(旧マイクロストラテジー)は2025年第2四半期末時点で69,140 BTCを新たに取得し、累計保有数は597,325 BTCとなった。同社は7月第1週にも4,980 BTCを購入しており、資金調達には3つの株式・優先株発行プログラムを活用した。市場価格を大きく上回る水準での株式発行が、資金調達効率と希薄化抑制の両立に寄与しているとの見方がある。
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TD Cowenのアナリストは、同社株が純資産価値(NAV)に対して約63%のプレミアムで取引されている点に注目している。株式を発行するたびに1株あたりのBTC保有量が増加する構造が、プレミアムの正当化につながっているとされる。
NAVとは、保有するBTCの時価総額を発行済株式数で割った1株あたりの理論価値を指す。たとえばBTC価格が99,000ドルなら、NAVはおよそ212ドル。株価がこれを大きく超える状態は「NAV超」と呼ばれ、将来的なBTC上昇や同社戦略への期待を反映しているとされる。
TD Cowenのアナリストは、ストラテジー株が約63%のプレミアムでNAVを上回って取引されていることに言及。株式発行とBTC購入の循環が1株あたりのBTC保有量を増やし、その構造がプレミアムを正当化している可能性があると述べている。
アナリストはまた、NAV超の状態を支える要因として、継続的な株式発行、債券への投資需要、そして同社株がBTCの代替的な投資手段として見なされている点を挙げている。
一方で、ビットコイン価格の急変や規制リスク、市場によるプレミアムの圧縮などには警戒も必要との見解も示されている。ただしCowenは、「株を売ってBTCを買う」というループが、BTCそのものの上昇以上に1株あたりの価値を高めうると分析する。
ブルームバーグアナリストの分析によると、第2四半期のBTC含み益は130億ドル超と推計される一方、ソフトウェア事業の売上は1.1億ドルにとどまる見通しだという。
NAV超の維持とBTC戦略の持続可能性は、今後も注目されていきそうだ。
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