トランプ家「WLFI」のフィクサーではない──CZ、WSJの報道に反論
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス前CEOのチャンポン・ジャオ(CZ)氏は23日、自身に関する「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」の報道内容に反論した。
米国には「米国を仮想通貨の中心地にする」という取り組みを妨げようとする勢力があり、WSJはその勢力の代弁者であると強く批判。そして、こういった勢力は、仮想通貨、世界の仮想通貨のリーダー、仮想通貨を支持する政権を攻撃しようとしていると主張している。
CZ氏は今回、まずはWSJがCZ氏に対して、質問リストを送ってきたと明かした。CZ氏がXに質問リストの一部として掲載している内容は、米トランプ一族のプロジェクト「World Liberty Financial(WLFI)」とCZ氏の関係を示すものである。
この時にWSJは「CZ氏がWLFIのチームに、パキスタンの起業家ビラル・ビン・サキブ氏を紹介したという我々の認識は正しいか」とCZ氏に確認してきたという。
その後、サキブ氏はWLFIのアドバイザーに就任。WLFIは4月、パキスタンでブロックチェーン産業の成長を監督する政府機関「パキスタン・クリプト・カウンシル(PCC)」と覚書(MOU)を締結する流れになったとWSJは認識していると伝えたようだ。
CZ氏は今回の質問リストについて、全体的に間違っているため修正が困難であったと説明しており、その後、WSJは今月22日に「WLFIが外交する際に、CZ氏が人物を紹介してWLFIをサポートした」と報じた。
CZ氏は「私がWLIFやその共同創設者ザック・ウィトコフ氏のためにフィクサー(仲介役)を務めたとWSJが勘違いしている」との認識を示している。
なお、WSJは「WLIFの担当者は、CZ氏とウィトコフ氏は友人関係にあるが、CZ氏はフィクサーは務めていないと否定した」とも記事に記した。
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CZ氏は、誰のフィクサーでもないと報道内容を否定し、サキブ氏とWLFIチームを結びつけていないと主張。そして、両者は以前から面識があったと指摘した。一方で、CZ氏がパキスタンでサキブ氏と会ったのは1回だけだったという。
この点については、WLFIの共同創設者であるザック・フォークマン氏も公式Xでコメント。サキブ氏はフォークマン氏の個人的な友人であるとし、その関係は「WSJがセンセーショナルに取り上げる」前からであると説明した。
そのため、CZ氏がウィトコフ氏やWLFIのために仲介役を務めたというのは間違いであると述べている。
なお、CZ氏がWSJの報道を否定するのは今回が初めてではない。例えば今年3月には、トランプ米大統領の家族代表者がバイナンスの米国部門であるBinance.USへの投資について協議を行っているとの報道に対し、事実無根と強く反論した。
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