米通貨監督庁(OCC)は21日、米国の決済用ステーブルコインの規制法「ジーニアス法」について、最終規則を発表した。
今回の最終規則が効力を持つ日は、ジーニアス法の施行日と同じ2027年1月18日の予定であると説明。利息については、関連企業や第三者を経由した利息提供を原則違反と推定するルールを、規則案から削除した。
2025年7月18日に成立したジーニアス法について今回OCCは、管轄下におけるステーブルコインの発行体、海外のステーブルコインの発行体、OCC監督下の事業体が行う一部のカストディ業務に求める要件を示したと述べている。
最終規則は、ジーニアス法に基づきOCCが定める規則のうち、銀行秘密法、マネーロンダリング対策、外国資産管理局(OFAC)の制裁に関するものを除くすべてを対象とする。これらは米財務省と連携して別途策定すると説明した。
また、今後については、ステーブルコイン発行体から事業申請や規制免除申請の受付を開始する際に、改めて発表を行うとも述べている。
そして、ステーブルコインの業界がまだ新しいことから、今後も入念に監視を行い、監督や規制の枠組みを必要に応じて調整していくとした。
今回OCCは、ルール作成にあたり、仮想通貨関連企業、コミュニティバンク、業界団体、学者などの様々な利害関係者から、規則案に対する数百に上るコメントを受け取ったとも述べている。
スコット・ベッセント(Scott Bessent)米財務長官は発表で、以下のようにコメントした。
ジーニアス法の最終規則で特に注目を集めている内容の1つが、ステーブルコインの利息の提供。これは、米クラリティー法案(仮想通貨市場構造法案)の審議でも大きな論点となっている。
ジーニアス法が、ステーブルコインの発行体による利息の支払いを禁じていることは以前から伝えられている通り。現在ポイントとなっているのは、関連企業やサードパーティ企業を経由した利息の提供である。
この点について最終規則では、提出されたコメントを慎重に考慮した上で、過去の規則案に書かれていた「反証可能な推定違反」のルールを削除したと説明した。
このルールは、ある条件に当てはまる場合は原則として法律違反だと推定し、当事者が違反ではないことを証拠を出して反論できればその推定を覆せるというものだ。
削除した理由についてOCCは、ステーブルコインの市場がまだ新しいことを挙げ、この段階で利息の禁止に関する反証可能な推定違反ルールを課すことは適切ではないと判断したと説明した。
そして、今このルールを適用すると、過大適用と過小適用の両方を招く恐れがあると懸念を示し、反証のプロセスを義務付けることが、相応の恩恵を伴わずに負担になるリスクも生じるとした。
この変更をめぐっては、米国銀行協会(ABA)が利息禁止の抜け道を生むと批判した一方、業界団体のブロックチェーン協会は法律の条文に沿った修正だと評価した。
OCCは、ルールを削除した代わりに最初は監視を行って事例ごとに対応し、必要に応じてガイダンスを提供していくと説明した。
なお、メディアによると、ジーニアス法に基づく最終規則を出した連邦銀行規制当局はOCCが初めてという。
