米政府関連のウォレットが8日、2016年に起きた取引所ビットフィネックスのハッキング事件の押収資金を保有するアドレスから、約10億ドル(1,580億円相当)の12,267ビットコイン( BTC )を新たなアドレスへ移したことが、ブロックチェーン分析企業アーカムのデータで分かった。取引所への入金は記録されておらず、売却よりもウォレット間の再配置に近い動きだと見られる。
今回の移動に先立ち、ここ数日も同様の送金が相次いでおり、政府が保有資産をどう扱っているのかという疑問が改めて生じた。背景には、トランプ大統領が2025年3月の大統領令で、没収したビットコインを戦略的ビットコイン準備金に組み入れ、売却しない方針を示していたという事情がある。
送金は米東部時間8日午前9時33分の1回の取引で、ほぼ12,267BTC全額がアーカムが保有者を特定していない新規アドレスに、0.0012BTCが別のウォレットに送られた。アーカムのデータでは両アドレスとも既に使用済みと記録されており、資金はその後も動いた。
このビットコインは、米政府が2022年にビットフィネックス事件を主導した人物とその妻から押収した約94,000BTCの一部に含まれたものだ。4月にも同じ押収分から約8.2BTCが、米取引所コインベースの機関投資家向けサービス「コインベース・プライム」に送られていた。
今回の送金に先立って7日には、FTXとアラメダ・リサーチ関連、およびビットフィネックスの押収資金に紐づくウォレットから、1億1,900万ドル相当のUSDTなどが、保管サービスも手がけるコインベース・プライムの複数アドレスに入金された。
また、同日には833.6BTCと40,285BNBが米政府のアドレスから送金され、ビットコインの送り先はコインベース・プライムだった。
さらに、7月にも、押収した約2億8,800万ドル相当のBTCとETHが、中継用の新規ウォレットを経由してコインベース・プライムに送られていた。
米政府は現在も約306,795BTC(250億ドル相当)を保有している。
