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「数学的超知能」による秘密鍵復元リスクへの備え呼びかけ イーサリアム財団ドレイク氏

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イーサリアム( ETH )財団のジャスティン・ドレイク氏は7日、「数学的超知能」による秘密鍵復元のリスクに備えた防衛モード(bunker mode)へ移行する計画を立てることを提言した。

ドレイク氏は、あくまで予防的な措置だとしたうえで、暗号資産(仮想通貨)の特に大規模保有者に対して、トランザクションへの署名に一度も使用されたことのないアドレスへ資金の大半を移動させることを推奨している。

最悪のシナリオで、「数年後ではなく数か月後」に秘密鍵が復元可能となる可能性もあるため備えておくことは合理的だと述べた。一方で、これはあくまで個人的な意見であり、性急な資金移動はかえって害を及ぼす可能性があるとして冷静な対応も呼びかけている。

ドレイク氏がこのように呼びかけるきっかけとなったのは、AI(人工知能)による数学の急進展だ。具体的には、チャットGPTで知られるオープンAIが6日、未公開の社内モデルによる高度な数学に関する722本の原稿をGitHubで公開したことがある。

さらに、5月時点でオープンAIの社内モデルが、エルデシュの単位距離予想を反証したことなども挙げた。

ドレイク氏は、オープンAIが公開した722件の数学的成果の中で、暗号技術に関する画期的な成果が著しく少ない点に注目。自身も米国政府が量子暗号解読に関する学術成果を検閲するのを目にしてきたとして、水面下での介入があったとみるのが基本シナリオだとの見方を示した。

また、暗号資産(仮想通貨)にも使われている楕円曲線による暗号は、その構造から超知能に対して特に脆弱であるように思われるとも続けた。一方で、ハッシュ関数は代数的な構造を最小限に抑えるように設計されているため、楕円曲線よりは安全寄りとも意見している。

なお、イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏も8日、AIによる数学研究の加速により、量子コンピュータ耐性を持つとされる格子暗号が今後2年間で大きく打撃を受ける可能性は十分あるとの考えを示している。

ヴィタリック氏は、現時点で性急に新ウォレットへ資金を移すことは勧めていないが、量子コンピュータに脆弱な暗号だけでなく、AIに脆弱となりうる暗号への露出も最小化すべきだと論じた。

ドレイク氏は、バイナンス、ビットバンク、ロビンフッド、ビットフィネックス、テザーなど大口保有者に対して、コールドストレージ(インターネットとは切断されているストレージ)のセキュリティ強化を検討するよう呼びかけた。

一方で、資金移動を急ぎすぎないよう繰り返している。例えば、50BTC未満を保有するウォレットは、ビットコイン( BTC )創設者サトシ・ナカモトのものとみなされ公開鍵がすでに露出している2万個のアドレス(各50 BTC保有)が、完全にではないが盾になっていると述べた。

攻撃者は小規模なアドレスよりも先に、こうしたアドレスを標的にする可能性があるという主張が背景にある。

ドレイク氏は、「防衛モード」から安全に脱却するには、ポストAI時代の暗号技術が必要だとも続けた。ハッシュベースの暗号に全面的に注力し、楕円曲線、格子、アイソジェニーといったよりAIに脆弱な可能性がある構造に基づくものは排除するのが望ましいとしている。

また、イーサリアムのロードマップ草案では、量子対策として、エンドツーエンドの形式検証を伴うハッシュベースの暗号技術の採用が計画されていると指摘。この開発・実装スケジュールを見直し、加速させる必要があるとも呼びかけた。

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