暗号資産(仮想通貨)分析企業のクリプトクアントは29日、週間市場レポートを発表。ビットコイン( BTC )は新たな強気相場の初期段階にあるものの、過熱感や疲弊の兆候が見られると分析した。
ビットコインは一時的に87,400ドルという過去8か月ぶりの高値をつけたが、複数のシグナルが上昇の勢いの減速と、それに続く調整の可能性を示唆していると述べる。
クリプトクアントはまず、トレーダーの利益率が拡大していると指摘。トレーダーのオンチェーン未実現利益(含み益)率は33%と、2024年12月以来の高水準に達している。過去のデータを見ると、利益率の大幅拡大は、売り圧や価格の下落に先行する傾向があった。
次に、すでに利益確定の動きが見られる。9月22日に、ビットコイン保有者は25,700BTC分の利益を確定させたが、これは2026年における一日あたり最大量だ。過去データからは、こうした動きは価格急騰後の「局所的な天井」が形成される前兆となるケースがあった。
クリプトクアントは以上二点について、健全な強気相場であっても相場上昇局面の終盤によく見られる注意サインだとしている。一方、10種類の指標を統合したクリプトクアント独自のビットコイン「ブル(強気)スコア」は100点中90点と依然として極めて強気なゾーンにある。
また、取引所へのアルトコイン流入が急増している。7日間の合計で取引数は7万6,000件、預け入れ(入金)を行ったアドレス数は5万1,000に達した。これは、2025年10月以来の高水準だ。取引所へのトークン預け入れの急増は、一般的に売却の兆候とされる。
さらに、現物需要(推定値)は過去30日間でマイナス17万BTCと縮小傾向が続いているところだ。また、直近の価格変動の原動力となっていた投機的な先物需要も9月14日時点のプラス16万4,000BTCからプラス1万6,000BTCへと急激に鈍化している。
クリプトクアントは、新たな需要がなければ価格上昇の勢いを維持するのは困難だと指摘。現物需要が低迷し先物市場の伸びも鈍化しているため、短期的にはさらなる上昇を維持するのが難しくなっていると見解を述べた。
クリプトクアントは、調整局面に入った場合の短期的なサポート水準を三つ挙げた。まず、365日移動平均線の8万ドルで、これは先週の強気相場入りを確認した水準でもある。第2の水準は200日移動平均線の7万1,000ドル、第3の水準はトレーダーの実現価格(平均取得価格)である6万7,000ドルだ。
クリプトクアントは、これらの水準が維持される限り、調整局面はトレンドの反転ではなく、強気相場の初期段階における健全な価格固めの局面となると予想している。


