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2018年生まれのSHXが、いま日本へ──Strongholdは8年間で何をしてきたのか

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SHXが発行されたのは2018年でした。今回の国内取扱いの発表で初めて名前を知った方もいるかもしれません。

ビットトレード、暗号資産ストロングホールド(Stronghold SHx/SHX)の国内初取扱い開始に関するお知らせ ビットトレード株式会社のプレスリリース(2026年9月15日 12時00分)ビットトレード、暗号資産ストロングホールド(S prtimes.jp

実際、2018年から2024年ごろまでのSHXだけを見ると、最近登場した新しい決済系トークンとは少し雰囲気が違います。2025年以降はKrakenやUpholdで取引が始まり、Ethereum、XRPL、Solanaへ対応チェーンが広がりました。2026年9月にはビットトレードが国内暗号資産交換業者として初めて取り扱う予定を発表しています。(現物のみ)

Stronghold自体はSHXを発行するために作られた会社ではありません。決済事業が先にあり、その事業の中へ後からSHXが組み込まれていきました。

IBMとの決済実験から始まったStronghold

StrongholdはTammy Camp氏とSean Bennett氏が2017年に立ち上げた米国の決済・金融インフラ企業です。2人はそれ以前からStellarに関わっており、Strongholdによれば最初の顧客はIBMでした。

2018年7月には、IBMがStrongholdの発行するドル連動型デジタル通貨「Stronghold USD」をStellar上の国際決済に使う実験を公表しています。送金の途中で値動きの大きい暗号資産を挟むのではなく、米ドルに連動するデジタル通貨を使うことで価格変動を抑える構想でした。

このStronghold USDとSHXは別のものです。IBMとの実験が報じられたあと、2018年末にSHXがStellar上で発行されました。最大供給量は1,000億SHXで、Strongholdによれば総供給量のおよそ5%を初期ユーザーへエアドロップしています。ICO、TGE、IEOによる販売は行っていません。

Strongholdの決済事業があり、その後にSHXが加わった。この順番は、現在のSHXの使われ方にもつながっています。

SHXは決済そのものより、決済事業の裏側にいる

2021年、StrongholdはStronghold Rewards Programを開始しました。StrongholdNETを通じて決済を処理する加盟店や技術パートナーに対し、取引量に応じてSHXを付与する仕組みです。受け取ったSHXは保有するほか、Strongholdの取引手数料などの負担軽減にも使えます。

一般の利用者が店頭でSHXを出して商品代金を払うというより、企業向け決済サービスの中に報酬としてSHXが入っています。
Strongholdはその後、加盟店向けのMerchant Financingも始めました。現在の公式サイトでは最大25万ドルまでの資金提供が案内されており、加盟店が受け取るのはSHXではなく米ドルです。日々の支払額は売上に連動し、売上が少ない日は支払額も小さくなります。

SHXは、この資金提供を支える流動性プールに使われています。加盟店側から見ればドルで資金を受け取りながら、その裏側の流動性にSHXが入っている形です。

Strongholdでは、決済事業に加えてリワードやMerchant FinancingにもSHXが組み込まれています。

ここはSHXを「決済トークン」と一言で説明すると少し伝わりにくいところでもあります。StrongholdNETの決済量とSHXの利用量は、それぞれ別の指標となります。

投票で70%バーン、600億SHXはエスクローへ

SHXには保有者によるガバナンスがあります。2023年末に行われた最初の提案では、Merchant Cash Advanceの組成時に発生するSHX建て手数料の扱いが議題になりました。

投票では、手数料の70%をバーンし、残る30%を流動性プールへの資金提供者へ配分する案が採用され、2024年4月に実装されています。SHXのガバナンスは、意見を募るだけではなく、手数料の配分や供給に関わるルール変更に使われています。

供給面では2025年に大きな動きがありました。Strongholdは600億SHXをStellarのスマートコントラクト基盤Sorobanを使ったエスクローへ移しています。

600億SHXを一括で同じ日まで固定する仕組みではありません。10億SHXずつ60口に分けられ、毎月15日に1口ずつ期限を迎えます。その時点で使われなかったSHXは、再び5年間エスクローされます。

CoinMarketCapが表示する循環供給量は約176億SHX、最大供給量は約997.6億SHXです。CoinGeckoでは循環供給量が約184億SHXとなっており、データサービスによって数字に差があります。(執筆時点:2026年9月14日)

2025年から取引所とチェーンが増えた

2025年10月にはKrakenでSHXの取引が始まりました。Strongholdによれば、SHXにとって初めての米国拠点の取引所への上場です。同年11月にはUpholdでも個人向け取引が始まりました。

チェーン側でも変化が続いています。もともとStellar上で発行されたSHXは、Axelarを使ったブリッジによってEthereumとの移動に対応しました。その後、コミュニティ投票を経てXRPLへ接続し、2026年にはSolanaにも展開しています。

現在Strongholdが案内しているSHXのアドレスはStellar、Ethereum、XRPL、Solanaの4チェーンです。Stellarから始まったSHXが、複数のチェーンで扱える資産になりました。

2026年9月2日にはBitTradeが、SHXの入出金、販売所、積立での取扱いを9月中旬に開始する予定だと発表しました。9月2日時点のJVCEA公表データに基づき、国内暗号資産交換業者では初の取扱いになります。
2025年以降だけを見ると、Kraken、Uphold、Ethereum、XRPL、Solana、日本と動きがかなり集中しています。

ただ、ここで増えているのは主にSHXへ触れられる場所です。取引所や対応チェーンが増えたことと、StrongholdNETの決済やMerchant FinancingでSHXが使われる量が増えたことは別です。

8年前の銘柄を、いまどう見るか

SHXは「2018年からある決済系トークン」と紹介されることもありますが、8年間の動きを追うと、それだけでは現在の姿を捉えきれません。

実際にはStrongholdの決済事業が先にあり、SHXはその中で加盟店向けリワード、Merchant Financing、ガバナンスへ用途を広げてきました。2025年以降は、そこに取引所と対応チェーンの拡大が加わっています。

8年間続いてきた歴史と、現在の利用状況は分けて見る必要があります。 取引所上場や対応チェーンの拡大と、StrongholdNET内での利用は別の動きです。

一方で、2018年に発行されて以降、役割がほとんど変わっていないトークンでもありません。Strongholdは現在も決済や加盟店向け金融の事業を続けており、その中にSHXを使う仕組みがあります。

SHXを見るときは、上場先や対応チェーンの数だけでなく、Strongholdの事業の中でSHXがどこに組み込まれているのかまで見ると、その立ち位置が分かりやすくなります。

2018年から続く古さと、2025年以降に増えた新しい接続先。その両方を持っているのが、現在のSHXです。

※本記事は、公開情報をもとに暗号資産・ブロックチェーン関連ニュースを整理した一般的な情報提供であり、特定の暗号資産の売買を推奨するものではありません。

参考文献

  • Stronghold「Learn How Stronghold's Co-Founders' Experiences Influenced their Shared Vision」
    https://stronghold.co/learn/strongholds-backstory

  • Fortune「IBM Is Working With a ‘Crypto Dollar’ Stablecoin」
    https://fortune.com/2018/07/17/ibm-stablecoin-cryptocurrency-stellar/

  • Stronghold「SHx」
    https://stronghold.co/shx

  • Stronghold「Stronghold Launches Rewards Program for Technology Partners and Business Customers」
    https://stronghold.co/learn/stronghold-launches-rewards-program

  • Stronghold「Merchant Financing」
    https://stronghold.co/merchant-financing

  • Stronghold SHx Governance「MCA Origination Fee Burn」
    https://docs.shx.stronghold.co/governance/proposals/1-mca-origination-fee-burn

  • Stronghold「Stronghold Locks 60 Billion SHx in 5-Year Smart Contract Escrow Using Soroban」
    https://stronghold.co/learn/stronghold-locks-60-billion-shx-escrow

  • Stronghold「SHx Is Now Live on Kraken」
    https://stronghold.co/learn/shx-is-now-live-on-kraken

  • Stronghold「You Voted. We Built. SHx Bridges to XRPL」
    https://stronghold.co/learn/you-voted-we-built-shx-bridges-to-xrpl

  • Stronghold「SHx Expands Into Solana Through Axelar」
    https://stronghold.co/learn/shx-expands-into-solana-through-axelar

  • BitTrade「暗号資産ストロングホールド(Stronghold SHx/SHX)の国内初取扱い開始予定に関するお知らせ」
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000392.000037450.html

  • CoinMarketCap「Stronghold SHx」
    https://coinmarketcap.com/ja/currencies/stronghold-token/


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