インターネットサービス大手のクラウドフレアは4日、AIエージェント向けにステーブルコインを保管・決済できるウォレット機能「クラウドフレア・ウォレット」を発表した。
AIエージェントとは、人工知能を用いて人間や別のシステムに代わり自律的にタスクを遂行するプログラムを指す。同社は、こうしたエージェントの普及に対して決済手段が不足している点を課題として挙げた。
新機能では「アカウントウォレット」と「バーチャルウォレット」の2種類を用意する。アカウントウォレットは利用者本人が管理し、資金の追加やバーチャルウォレットへの権限移譲を行う一方、バーチャルウォレットはエージェントが利用し、APIやMCPツール、コンテンツの購入に資金を使う。
クラウドフレアは7月、顧客がウェブページやAPI、データセットの利用料をエージェントに請求できる機能「Monetization Gateway」を発表した経緯がある。この機能は決済プロトコル「x402」を採用し、ステーブルコインによる少額決済に対応するもので、今回のウォレット機能はこの決済網に接続するための資金保管手段として位置づけられる。
バーチャルウォレットには利用上限額や取引先の許可リストなど複数の制限を設定できる。クラウドフレアは、上限を超える利用が発生した場合でも、アカウントの管理者が資金を追加したり上限を引き上げたりできる仕組みを用意したと説明している。
クラウドフレアは、ウォレットをアカウントに連結する仕組み「cloudflare.pay」も導入する。エージェントは任意でこの仕組みを通じて所属組織を示せるようになり、例えば調査目的のエージェントは「research.example.cloudflare.pay」のような形式で稼働するという。同社は、身元を明示するかどうかはエージェント側の任意であり、取引先がそれを重視するかどうかの判断に委ねるとしている。
クラウドフレアは、対応地域内での資金の入出金手段を整備するとともに、対象ユーザー向けにステーブルコインを用いた自己資金投入にも対応する方針を示した。