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ビットコイン6.4万ドル台へ上昇、現物主導の買いと原油安が追い風|仮想NISHI

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*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI( @Nishi8maru )氏が、CoinPostに寄稿した記事です。

仮想通貨ビットコイン(BTC)は7月10日から11日朝にかけて上昇した。7月初旬には一時5万7,000ドルまで下落し、年初来安値を更新していたが、足元では6万4,000ドル台まで回復している。

上昇の背景には、中東情勢を巡る過度な警戒感の後退がある。米国とイランの戦闘終結に向けた交渉が継続するとの見方が広がり、原油価格が下落したことが投資家心理の改善につながったとみられる。

原油価格の下落は、エネルギー価格や電力コストの低下を通じて、ビットコインマイナーの採算改善につながる可能性がある。マイナーによる売却圧力の緩和が意識される点でも、ビットコイン相場には追い風となり得る。

成行売買の動向を見ると、直近の上昇は現物市場が主導した(下画像青枠)。レバレッジを伴う投機的な先物買いではなく、現物に対する実需の買いが価格を押し上げた構図である。

デリバティブ市場では、現物価格の上昇に対して先物価格の上昇が追いつかず、一部の先物市場で先物価格が現物価格を下回るバックワーデーションが発生しており、需給が引き締まりがみられる(下画像赤枠)

オプション市場では投資家心理の改善が見られる。7日以降の価格回復に合わせて、PCR(プット・コール・レシオ)は改善傾向にあり(下画像黄色矢印)、下落に備えるプットオプションへの建玉が相対的に減少している。市場参加者の姿勢は、過度な弱気から強気方向へと変化しつつある。

ビットコインは、短期的に上昇へ向かいやすい環境にある。

イラン情勢の沈静化期待を背景に原油価格が下落し、現物市場を中心とした買いが流入している。デリバティブ市場では一部でバックワーデーションが発生しており、現物需給の引き締まりが意識されている。オプション市場でも投資家の下落警戒が後退し、市場心理は回復方向にある。

一方、米国の暗号資産(仮想通貨)市場構造を左右するクラリティー法案の成立可否については、依然として予断を許さない。審議の進展や政治的な駆け引きによっては、暗号資産市場のボラティリティーが再び高まる可能性がある。

ただし、直近ではスペースXのIPOに伴う暗号資産市場からの資金流出の影響も一巡しつつある。地政学リスクの後退、原油価格の下落、現物主導の買い、オプション市場の心理改善が重なっており、短期的にビットコインが自然に上昇しやすい地合いが形成されていると考えられる。

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