ビットコイン( BTC )の主要ノードソフトウェア「ビットコインコア(Bitcoin Core)」の開発チームは28日、Linux以外のOSで動くノードがメモリ不足でクラッシュする恐れのある脆弱性(CVE-2026-117350)を公表した。修正はバージョン29.5、30.4、31.2、32.1で配布済みだ。
深刻度は「中(Medium)」に分類され、発見は容易な部類とされる。開示内容が示す影響は個々のノードの停止で、ネットワーク全体が止まる性質のものではない。Linux上で稼働するノードは対象外。
ビットコインコアは、接続先のノード(ピア)から受け取った処理待ちデータが一定量を超えると、読み込みを一時停止して溜め込みすぎを防ぐ仕組みを持つ。ところがLinux以外の環境で使われるソケット監視処理には、停止中でも特定のイベントをきっかけに読み込みが走る経路が残っていた。
開示によると、悪意あるピアはTCPの緊急データを送ることでこの経路を起動でき、処理待ちデータを上限なく積み上げられた。接続中のWindows、macOS、BSDのノードを容易に停止させられる状態だったという。
不具合を見つけたのは、米ブロック社のビットコイン開発部門Spiralに所属するエリアス・ローラー氏の「Project Loupe」だ。LLM(大規模言語モデル)を用いた自動スキャンで検出した。開発者のグレゴリー・サンダース氏が内容を検証し、同日中にビットコインコアのセキュリティチームへ報告した。
発見は23日。アントワーヌ・ポワンソ氏が26日に修正のプルリクエスト(#36665)を提出し、同日マージされてバージョン29から32の各系列にも反映された。27日に31.2と32.1、28日に29.5と30.4がリリースされ、同日の公表に至った。