AI「クロード」を開発する米アンソロピックは26日、新規株式公開(IPO)に向けた登録届出書「Form S-1」を、米証券取引委員会(SEC)に提出した。仮想通貨取引所バックパックとトークン化株サービスのエックスストックスからは、同社株のトークン化版を上場初日から取引できるとする発表はまだ確認できていない。
今回のIPOを巡っては、米NPRによると、評価額は1.5兆ドルから2兆ドル(315兆円相当)に達する可能性があると報じられており、6月に約1.8兆ドルの評価額で上場した宇宙・AI企業のスペースXに並ぶ規模だ。
発行する株式数と価格帯は未定だが、米WSJによると調達額は1,000億ドル以上となる可能性があり、857億ドルを調達したスペースXを上回れば史上最大のIPOとなる可能性がある。
同社の提出書類によると、2026年1月から6月の売上高は1,300%増の163億ドルで、調整後営業利益は16億ドルと前年同期の18億ドルの損失から黒字に転じた。ただし、通期の黒字化は達成しておらず、同期間の損失は810億ドル近くと、前年同期の130億ドルから拡大した。
また、上場を巡っては、同社の発表によると、ナスダック・グローバル・セレクト・マーケットにクラスA普通株を上場する意向で、銘柄コードは「ANT」だ。なお、上場は11月16日の週になる見通しだ。
トークン化株の前例として、スペースXの6月の上場時に、バックパックが購入・保管する実株と1対1で裏付けたトークンを、ブロックチェーン「ソラナ」上でナスダックの取引開始に合わせて発行した。
一方、仮想通貨取引所のクラーケンやバイビットが提供したエックスストックスでは、提供元が確保できたスペースX株が想定より少なく、申込者への割当が削られ、未割当分は返金された事例もあった。
なお、ソラナチェーン上で上場前企業のトークン化を手がけるソラナ基盤のプリストックスが発行するトークン化株はすでに取引されており、特別目的会社(SPV)が取得した同社株を裏付けとするが、アンソロピックはSPVによる自社株の保有を認めず、移転は無効としている。
アンソロピックの書類提出を受け、ハイパーリキッド上では26日に、同社のクラスA普通株1株を参照するドル建ての上場前の無期限先物取引が始まった。