ビットコイン( BTC )は6日、6万4600ドルまで反発した。ただし、オンチェーン分析家のアクセル・アドラー・ジュニア(Axel Adler Jr.)氏によれば、需給動向を映す2つの指標はいずれも改善しておらず、価格の反発を新規需要の増加が裏付けているわけではない。
アドラー氏が着目するのは、需給比率(デマンド・トゥ・イシュアンス比、Demand-to-Issuance Ratio)とネットエイジフロー(Net Age Flow、30日累計)の2指標。ともに7月に記録した安値からは持ち直したが、依然マイナス圏にある。供給の高齢化と流通量の縮小が価格を支えているものの、独立した成長要因はまだ生まれていないという。
需給比率は、1年未満の新しいコインの30日間の増減を新規発行量と比較する指標。数値がゼロを上回れば新しいコインの量が発行量より速いペースで増えていることを示し、ゼロ未満は新しいコインの量が減っていることを示す。現在の値は-5.43で、この5カ月間マイナス圏が続いている。
7月には-16近辺まで落ち込んでおり、そこからは持ち直している。ただ、マイナス圏という体制自体は変わっていない。今回の価格反発には、新しいコインの量の増加が伴っていないというのがアドラー氏の見立てだ。ゼロ超えが最初の改善のサイン、1超えの持続が体制転換の確認材料になるとみる。
ネットエイジフローは、コインが年齢層をまたいで移動する動きを30日間で追う指標。マイナスは、1年超保有の層へ移った量が若い供給へ戻った量を上回ったことを示す。現在は-8万5500BTCで、この7カ月間マイナスが続いており、7月に記録した-22万BTC近辺の極値からは持ち直している。
この動きは蓄積の進行と、市場で流通する供給の縮小を映す。アドラー氏は新規需要はまだ戻っていないと述べ、この構図は当面、価格上昇の直接的な燃料というより中期的な支えにとどまると分析する。両指標がゼロを上回れば体制転換の最初のサインになるとみている。