カントンネットワークのイーサリアム互換実行レイヤーを手がけるZenithは24日、Progmat(デジタル証券などのブロックチェーン基盤を提供する企業)が事務局を務める「トークン化国債・オンチェーンレポ ワーキング・グループ(WG)」に参画すると発表した。
日本国債のトークン化と、ステーブルコインを用いたオンチェーン・レポ取引の実現に向けた共同検討に加わる。
同WGは、Progmat主催の「デジタルアセット共創コンソーシアム(DCC)」が2026年5月に設置したもので、三菱UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行の3メガバンクや、ブラックロック・ジャパン、ステート・ストリート信託銀行、SBI証券、日本取引所グループなど国内外の主要金融機関が参加する。
レポ取引は、国債などの証券を担保に短期資金を貸し借りする取引を指す。WGでは、トークン化した日本国債(TJGB)を担保、ステーブルコインを資金として、レンディングプロトコルを介してオンチェーンで完結させる仕組みを検討する。
Zenithは同社によると、WGでプロトコル設計や相互運用性の標準化、規制対応インフラの整備に貢献する。オンチェーン・レポで資金の貸借を担うレンディングプロトコルはイーサリアム製が多く、Zenithはこれらをカントンネットワーク上で動かす実行環境を担う。
WGは2026年5月に始動し、9月に議論を終えて10月に法制度・税制を含む報告書を公表する予定。これを踏まえ、年内にトークン化国債の組成プロジェクト開始を目指す。今回はProgmatが2025年に設けたトークン化MMFや株式トークンのWGに続く第3弾となる。
日本のレポ市場は約250〜270兆円(約1.6兆ドル)規模で、国債を担保とした世界のレポ市場(金融安定理事会の2026年2月調査で約16兆ドル)の約10%を占める。金利のある環境への移行で、機関投資家が資金効率を求めるニーズも高まっている。
国内のレポ取引は翌営業日決済の「T+1」が中心となっている。WGは、トークン化国債とステーブルコインを組み合わせ、24時間365日・当日決済の「T+0」やクロスボーダー取引の実現を目指す。T+0なら資金を待たずに次の取引へ回せる。
海外では国債のオンチェーン化が先行する。一方、国内のセキュリティトークン(ST)は発行累計約3,600億円の大半が個人向け不動産STで、機関投資家向けの整備は途上にある。
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