韓国の国会常任委員会は、暗号資産(仮想通貨)課税の廃止を求める国民請願について議題に上げる見込みだ。地元メディアが21日に報じた。
同国政府は5月7日に、仮想通貨売買益への22%課税を予定通り2027年1月1日から実施すると表明。これに対して、課税の撤回を求める請願署名が開始され、わずか8日で国会審議に必要な5万人を突破している。
韓国の国会法によると、国民請願は委員会に付託された後30日が経過した日以降、最初に開かれる担当委員会に提出される必要がある。
企画財政委員会に付託された日付は5月21日であるため、6月21日に30日が経過する。このため、21日以降に開かれる最初の企画財政委員会で、この請願について議論が行われる見込みだ。
企画財政委員会の関係者は、「与野党幹事による協議を経て議題が提出される予定」であり、具体的な日時や議事日程は委員会メンバーが編成された後に確定すると述べている。
現行の計画は、年間250万ウォン(約26万円)を超える利益に対して国税と地方税合計22%を課す内容だ。
これまでのところ、政府および与党は予定通り課税するという立場を維持してきた。例えば、財政経済部の所得税制課長であるムン・ギョンホ氏は5月、国会討論会で「来年1月、予定通り仮想通貨課税を行う」「国税庁告示が今年中に発効する予定」と発言している。
また、国税庁個人納税局長のパク・ジョンヨル氏も4月末、仮想通貨への納税について「2028年総合所得税から申告を受け付けられるよう準備中」と答えていた。
一方で投資家からは、株式に対する課税とバランスが取れていないという声が上がっている。韓国では、株式など従来型資産の場合、一般個人投資家(少額株主)は売却益に所得税がかからない。仮想通貨にだけ課税されることは不公平だと指摘する形だ。
野党「国民の力党」のソン・オンソク議員も3月、仮想通貨取引の利益に対する課税を撤廃する法案を提出しており、国会審議待ちの状態である。
韓国では仮想通貨の取引量が減少しているところだ。TRM Labsによると、2026年第1四半期(1~3月期)の取引量は690億ドル(約11兆円)であり、前年同期比28%減となった。背景としては、AI・半導体株に資金が流出していることが指摘されている。
こうした中、業界からは新たに課税されることでさらに市場が縮小することも懸念されている。
韓国ではステーブルコインの発行・規制・監督の枠組みを定める法律が審議段階である。業界からはこうした枠組みが確立した時期に、「金融商品分類+分離課税20%+損失繰越控除」などと合わせて課税を開始すべきではとする意見も上がっている。


