米議会下院に新たに提出されたビットコイン戦略準備金法案「アメリカン・リザーブ・モダナイゼーション法(ARMA)」の草案をThe Blockなどが23日に入手し、詳細が明らかになった。政府保有のビットコインを最低20年間売却・処分禁止とする条項が盛り込まれている。
草案によると、準備金に組み入れられたビットコイン( BTC )について、財務省は「売却・交換・競売・担保設定その他いかなる理由による処分」も禁じられる。20年のロックアップ期間終了後は、財務長官が2年ごとに準備金の最大10%の売却を勧告できる仕組みだ。
一方で、ARMAの草案に予算中立でのBTC取得義務付けが含まれないと判明したことで市場の期待が後退し、ビットコインは前日比2.3%反落した。
昨年8月、ベッセント財務長官がXへの投稿で「予算中立的な経路でのビットコイン追加取得を検討する」と表明して以来、政府による新規購入への期待が市場に根付いていた。
法案は共和党のニック・ベギッチ下院議員と民主党のジャレッド・ゴールデン下院議員が5月21日に共同提出した。トランプ大統領が2025年に署名した大統領令によるビットコイン準備金の創設を法制化し、行政府の裁量による売却・転用を防ぐことを目的としている。
一部のメディアはARMAに「5年間で100万BTC購入」の目標が含まれると報じていたが、The Blockのレポーターはベギッチ議員の事務所から入手した草案にそのような条項は存在しないと指摘した。公式テキストは来週公開される見通しだ。
ARMAは新規購入を義務付けるものではなく、追加取得については財務省と商務省に「予算中立」な手法の実現可能性調査を指示するにとどまる。取得手法の候補としては、非ビットコイン資産の転換、金証書の再評価、没収手続き、関税収入、州との連携が列挙されている。
現時点で米政府は約32万8,000BTCを保有しており、アーカム・インテリジェンスの非公式データでは政府保有の全仮想通貨資産は約260億ドル規模とされる。
さらに、法案は成立から60日以内に各連邦機関が保有デジタル資産の全容を報告すること、四半期ごとのプルーフ・オブ・リザーブ報告書の公開、独立監査の実施も義務付けている。