米国司法省オレゴン地区検察局は12日、仮想通貨プロジェクト「Forsage(フォーセージ)」に関与したとして、ウクライナ国籍のオレナ・オブラムスカ(Olena Oblamska)被告(42歳)がタイから米国へ身柄を移送されたと発表した。同被告は電信詐欺の共謀罪で起訴されており、無罪を主張している。
Forsageは表向き、ネットワークマーケティングとブロックチェーン上で自動実行される「スマートコントラクト」を活用した分散型マトリックスプロジェクトとして宣伝されていた。被告らはウェブサイトやSNSを通じて、低リスクかつ高収益の正規投資案件として世界中の投資家に売り込んでいたとされる。
しかし実態はポンジ・スキームおよびねずみ講であり、世界各地の被害者から約3億4000万ドルを集めたとされる。
スキームの仕組みは典型的なポンジ構造で、投資家がForsageの「スロット」を購入すると同時に、スマートコントラクトが自動的にその資金を既存の他の投資家へ分配する設計になっていた。技術的な信頼性を演出するためにブロックチェーン技術が悪用された点が特徴的で、一見すると透明性の高い仕組みに見せかけることで被害が拡大したとみられる。
オブラムスカ被告は身柄移送翌日に連邦裁判所で初回公判に臨み、無罪を主張した。裁判所は拘置を命じ、4日間の陪審裁判が2026年7月14日に開廷する予定だ。有罪となれば最長20年の連邦拘禁刑、3年の保護観察、25万ドルの罰金が科される可能性がある。
Forsageをめぐっては以前から米当局が捜査を進めており、共同創設者らの起訴は過去にも行われている。今回の身柄移送には米司法省国際問題局が関与し、タイ王国警察およびタイ検察庁との協力のもとで実現した。
捜査にはFBI、米シークレットサービス(USSS)、国土安全保障捜査局(HSI)が参加している。被害者は司法省の専用ページから被害申告や情報収集が可能だ。


