バイナンス・リサーチ(Binance Research)は15日、公式Xアカウントで複数のスレッド投稿を通じ、仮想通貨ユーザーが2030年までに30億人に達する可能性があるとする見通しを公表した。
現時点で全世界のユーザー数は7億人を超えているが、ETF承認や機関投資家参入、ステーブルコイン法整備といった相次ぐ追い風があったにもかかわらず、成長カーブの傾きはほぼ変わっていないと指摘している。
同レポートは成長が鈍化している要因として、製品アーキテクチャ上の「4つの構造的な壁」を挙げている。具体的には、①複雑すぎるオンボーディング、②保有資産が収益を生まない「遊休ホールディング」問題、③「何を買えばよいか分からない」情報サイロ、④チェーン間移動などに伴う認知負荷の高さ、の4点だ。これらが次の10億ユーザーの獲得を妨げる主因とバイナンスは分析する。
一方で業界全体では、単なる取引機能を超えた多層的なサービス統合が進んでいるとも指摘する。決済、イールド(利回り)、クレジット、コミュニティ、メッセージング、AIを活用した分析・実行機能など、各機能レイヤーが個別では効果が限定的であるものの、垂直統合されることで「乗数効果」が生まれると見込んでいる。
普及率の押し上げ幅について、バイナンスは具体的な試算も示している。イールド層の追加で4〜8ポイント増、AIレイヤーの導入で2〜8ポイント増、そしてソーシャル層の実装で4〜13ポイント増の効果が見込まれるとしている。
これらの壁が取り除かれた場合、全世界のインターネットユーザーの45%が仮想通貨を利用しない理由を持たなくなるとバイナンスは述べている。
なお、バイナンスは「30億ユーザーは同社がもはや単なる取引所ではなく、世界の金融インフラになることを意味する」とも表明しており、長期的な事業戦略の方向性を示した形となっている。


