機関投資家向けブロックチェーン「カントン・ネットワーク(Canton Network)」を運営するデジタル・アセット・ホールディングスは、約20億ドル(約3,100億円)の企業評価額で約3億ドル(約470億円)の資金調達を目指している。ブルームバーグが関係筋の情報として10日に報じた。
この資金調達ラウンドはアンドリーセン・ホロウィッツの暗号資産(仮想通貨)部門a16zクリプトが主導しており、数週間以内に完了する見込みだと伝えられる。最終的な金額は変更される可能性もある。
今回の資金調達は、デジタル・アセット・ホールディングスにとって過去の資金調達額を大きく上回るものだ。
同社は2025年6月、DRWベンチャーキャピタルとトレードウェブ・マーケッツが主導し、ゴールドマン・サックス、シタデル・セキュリティーズ、DTCCなどが参加したラウンドで1億3,500万ドルを調達している。
また、2025年12月にはBNYメロン、ナスダック、S&Pグローバル、iキャピタルから5,000万ドルを調達していた。
カントン・ネットワークは、大手企業などから注目を集めているブロックチェーンだ。金融機関などに向けて構築されており、プライバシー機能を設定可能なレイヤー1ブロックチェーンである。
アプリケーションごとに「許可付き(パーミッション型)」または「許可なし(パーミッションレス型)」を設定できるため、金融機関のプライバシーとコンプライアンス要件に合わせて柔軟に運用可能だ。
取引データの機密性を維持しながら、複数の関係者間でトークン化された資産のワークフローを行えるように設計されている。
今回のリード投資家だと伝えられるa16zクリプトは以前から、プライバシーをブロックチェーンの重要な競争優位性の一つとして挙げている。同社ゼネラルパートナーのアリ・ヤヒヤ氏は1月、プライバシー面での課題こそがグローバル金融の完全なオンチェーン移行にとって大きなハードルになっていると述べていた。
最近のカントン・ネットワークをめぐる企業の動きとしては、ビザが25日、大手決済企業として初めて、カントン・ネットワークにスーパーバリデータとして参加することを発表している。
ビザはネットワークの中核インフラの管理を支援し、カントン・ネットワークの将来に関する意思決定に投票権を持つことになる。
また、みずほフィナンシャルグループが4月、野村ホールディングスなど合計4社でカントンネットワークを利用して、日本国債を活用したデジタル担保管理の実証実験を開始すると発表した。
さらに、米仮想通貨ETF発行大手の21シェアーズは今月、カントンネットワークの独自トークン「CC」に連動する米国初の現物ETF「21Shares Canton Network ETF(TCAN)」をナスダックに上場している。


