米仮想通貨資産管理大手ビットワイズは7日、スーパーステートが開発・運営してきたトークン化仮想通貨ファンド「USCC」の投資管理業務を引き継ぐと発表した。
今年6月1日付で、同ファンドは「ビットワイズ・クリプト・キャリー・ファンド」へと改称され、ビットワイズが持つ110億ドル超の顧客資産管理の知見が投入される。
USCCは現在、100社以上の機関投資家が参画し、運用資産残高は2.6億ドルを超えている。そのうち1億ドル以上がオンチェーン市場で担保としてアクティブに運用されており、ビットワイズの管理下でさらなる規模拡大と機関投資家への普及を目指す。
スーパーステートは、分散型金融の先駆者であるコンパウンドの創設者ロバート・レシュナー氏が2022年に設立した、SEC登録済みの振替代理人である。同社は資産運用会社向けに、ファンドのオンチェーン発行や記録保持を行うインフラ「FundOS」を提供しており、USCCはその技術の実証例として自社運営されてきた。
今回の提携により、ビットワイズはインベスコおよびコインベース・アセット・マネジメントに続き、FundOSを採用した3社目の主要資産運用会社となる。
伝統的な資産運用会社が投資戦略に専念する一方で、スーパーステートがオンチェーン発行や送金などのバックエンドインフラを担う分業体制が確立されつつある。
従来のオフチェーンファンドと比較して、トークン化ファンドは即時決済やステーブルコインとの互換性、さらには規制準拠した形でのオンチェーン移転が可能という利点を持つ。特に、ファンド持分をDeFiプロトコルで直接担保として利用できる点は、資本効率を劇的に向上させる新世代の金融インフラとして注目されている。
実際にUSCCの資産は、アーベ・ホライゾンやカミノといった主要なDeFiプロトコルで担保として活用されており、既存の金融構造では不可能だった柔軟な運用を実現している。
ビットワイズが管理を担うことで、こうしたオンチェーンネイティブな投資戦略の信頼性が高まり、さらなる機関投資家の資金流入が期待される。
スーパーステートのFundOSは、自社ファンドの運営からサードパーティの資産運用会社向けインフラ提供へとその役割を拡大させている。伝統的な金融機関によるオンチェーン化とDeFi活用が加速する中で、トークン化インフラは次世代のグローバル金融における標準的な基盤としての地位を固めつつある。


