米JPモルガンの分析チームは5月7日付レポートで、イラン情勢発生後にビットコイン( BTC )が金を上回る価値保存資産(デベースメントトレード)の主役になっていると分析した。米仮想通貨メディアThe Blockが報じた。
レポートによると、米国の現物型ビットコインETFは5月で3カ月連続の純流入を記録した。一方、金ETFは3月のイラン情勢発生時に記録された流出をいまだ回収できていないと、マネージングディレクターのニコラオス・パニギルツォグル氏率いる分析チームは指摘した。
デベースメントトレードとは、法定通貨の価値下落に備え金や仮想通貨など代替資産を購入する投資行動を指す。地政学リスクやインフレ懸念が強まる局面で活発化する動きであり、JPモルガンは3月のイラン情勢開始時にも、両ETFフローの明確な差を指摘していた。
機関投資家の動きも活発化している。JPモルガンがCMEのビットコイン先物とオフショア無期限先物の建玉データから独自に算出するポジショニング推計値(プロキシ)は、新高値を更新した。
モメンタム系トレーダーの指標もイラン情勢以降、ビットコインで反発しているという。
また、マイケル・セイラー氏率いるストラテジーは年初来で145,834 BTC(1.8兆円相当)を取得した。年換算で約300億ドル(4.7兆円)規模に達する可能性があるとJPモルガンは試算する。
この数値は2024年と2025年の各約220億ドルを上回るペースとなる。投資銀行TDコウェンも今週、ストラテジーの目標株価を385ドルから395ドルへ引き上げた。
今後は現物型ビットコインETFの流入継続性、金ETFの回復タイミング、ストラテジーの購入ペース、STRC永久優先株配当のための保有ビットコイン売却可能性、機関投資家のポジショニング推移などが、市場の注視点となる。


