暗号資産(仮想通貨)分析企業のクリプトクアントは15日、週間市場レポートを発表。ビットコイン( BTC )は上昇しているが、取引所への資金流入が増加し、利益確定リスクが高まっていると分析した。
ビットコイン価格は、前月の過小評価、米イラン紛争の一時的な沈静化、さらに米ドル安に支えられて7万6,000ドル超まで上昇した。これは、2026年2月4日以来の高値である。
しかし、この上には短期トレーダーの平均BTC取得価格である、トレーダー・オンチェーン実現価格の7万6,800ドルの水準が存在。この価格は、過去に強力な弱気相場の抵抗線として機能してきたものだ。
この水準に達すると、損益分岐点に近い保有者が売却を促され、それ以上の上昇を抑制することが考えられる。今年1月の反発局面でも、この水準で価格が抑えられ、その後下落に転じていた。
また、レポートによると、ビットコインの取引所への1時間当たりの流入額は約11,000BTCに急増しており、2025年12月下旬以来の最高値を記録している。クリプトクアントは、ビットコイン保有者が、7万6,000ドルという主要な抵抗線を意識し、売却できるように取引所に移動させていることが背景にあると指摘した。
また、取引所への平均入金額は2.25BTCに急増し、2024年7月以来の最高値となった。バイナンスへは、それぞれ1,000BTCを超える複数の大規模送金があり、これが平均額を押し上げた。
このことは、流入の急増が個人投資家ではなく大口投資家によるものであることを示しており、過去データを見ると、持続的な売り圧力と価格の下落に先行するパターンだ。
取引所流入額全体に占める大口預金の割合は、数日で10%未満から40%以上に急上昇。クリプトクアントは、76,000ドル付近の抵抗線において、機関投資家による短期的な売り圧が高まる可能性を示唆していると述べる。
過去のデータでは、大口投資家による送金の割合が40%を超えると、短期的な売り圧力が高まる傾向が見られた。
さらに、1日あたりの実現利益(利益確定)は、まだ約5億ドル程度にとどまっている。これは、過去の弱気相場で大きな利確の急増を示してきた10億ドルという水準を下回っており、売りがまだピークに達していないことを示す。
クリプトクアントは、ビットコインが76,000ドル付近で推移するか、トレーダーの平均BTC取得価格である76,800ドルに向けて上昇した場合、利益確定が急激に増加し、短期的な売り圧力がさらに高まる可能性があるとしている。
1日あたりの利益確定が10億ドル、あるいはそれ以上となる水準に向けて売り圧が強まり、上昇局面の停滞または反転が起こる確率が高まると分析した。
さらに、オンチェーン分析企業Glassnodeも今週、ビットコインの反発はフロー主導で脆弱なものにとどまっているとの週間レポートを発表。回復は依然として不均一で、確信を持てる局面には至っていないと結論している。


