ブータン王国政府が10日に250BTC(29億円相当)を新規ウォレットに移動したことがアーカム・インテリジェンスのオンチェーン分析により判明した。
今回の移動はブータン政府による段階的なビットコイン売却の一環と見られており、今週だけで複数回(9日:319.7 BTC)の資金移動が確認されている。ブータンの保有残高は現在約3,774BTCに減少し、2024年10月のピーク時の約13,000BTCから70%以上縮小してきた。
同国のビットコイン資産はドゥルク・ホールディング・アンド・インベストメンツ(Druk Holding and Investments、DHI)が管理している。DHIは2019年頃から余剰水力発電を活用した国家規模のマイニングを開始し、大量のビットコインを蓄積してきたが、2024年4月のビットコイン半減期以降、マイニング収益の圧縮に伴い売却ペースを加速させている。
政府関連ウォレットからの大型移動は一般的に資産売却の前兆と見なされるが、ブータン政府は公式な売却計画を発表していない。アーカム・インテリジェンスと調査機関は「The Block」に対し、ドゥルク・ホールディング・アンド・インベストメンツへのコメント要請を行っているが、現在のところ回答は得られていないという。
オンチェーン分析からは、ブータン政府の売却資金がシンガポールを拠点とするOTCデスクのキューシーピー・キャピタル(QCP Capital)を経由する傾向が指摘されている。市場への直接的な売り圧力を最小化する戦略と推察されており、大口売却を段階的に実行することで価格影響を抑える意図が窺える。