上場暗号資産(仮想通貨)マイニング企業ハット8は、AI(人工知能)とビットコイン( BTC )マイニングの間でコンピューティング能力を切り替えられる「レゴブロック」モデルを採用する計画だ。
同社のショーン・グレナン最高財務責任者がBenchmark主催の談話番組で、この取り組みについて話した。
「レゴブロック型」モデルとは、様々な電力集約型用途に対応できるよう、交換可能なコンポーネント(構成要素)で施設を構築するというものだ。
インフラを単一の用途に固定するのではなく、AIトレーニング、高性能コンピューティング(HPC)、仮想通貨マイニングなど、需要の変化に合わせて選択肢を広げていく方針である。
たとえば、テキサス州にある施設は、当初はビットコインマイニング用に建設されたものだが、現在ではAIワークロードにも対応可能となっている。
グレナン氏は、この戦略はインフラの将来性を確保するものであるとともに、より根本的には「電力主導型モデル」だと説明した。電力は重要な「希少資産」であり、その時々で、最も収益性の高いワークロードに振り向けることができると話す。
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グレナン氏は、2026年の重点は、特にリバーベンド施設におけるAIデータセンタープロジェクトの開発と稼働に向けられるとも述べた。施設の電力容量をできるかぎり活用して契約収益を生み出していくこと、電力を生み出し確保していくことも強調している。
ハット8は、すでに昨年後半、リバーベンドの施設でAIクラウド企業フルイドスタックと、15年間に渡る245メガワットのITリース契約を締結した。基本契約額で70億ドル(約1兆円)に相当するものだ。
ハット8の決算発表によると、2025年通期はビットコイン価格下落による含み損のために、純損失が2億4,800万ドル(約390億円)と赤字転落している。
一方で、コンピューティング事業などにより、2025年の売上高は前年の1億6,240万ドルから2億3,510万ドル(約370億円)に増加した。
ハット8の動きは、AIデータセンター事業への転換や多角化を図る競合他社とも足並みを揃えている。
最近では、コア・サイエンティフィックがJPモルガンとモルガン・スタンレーから合計10億ドル(約1,600億円)の融資枠を獲得し、これを主にAI向けのデータセンター開発へと充てる計画だ。
同社は、仮想通貨マイニングからAIへと移行する姿勢を明確に示しており、状況が許す限りで現在マイニングに使用している施設を、AI・HPC事業へと転換するとしている。
2026年中に保有するビットコインの「ほぼ全て」を現金化して、AI事業のために活用する予定だ。BitcoinTreasuriesNETによると、コア・サイエンティフィックは現在、2,537BTC(時価280億円相当)を保有している。
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