AI(人工知能)ブームが起こる中、暗号資産(仮想通貨)業界の開発者が流出しているというデータが議論を呼んでいる。開発状況がデータに反映されにくくなっている可能性など、AI以外の要因を指摘する声も上がった。
Artemisによると、2025年5月と比較して、オープンソースリポジトリでの活動で確認できるアクティブ開発者の数は50%以上減少し、2026年2月時点で4,600人となった。
過去3か月間で、週間アクティブ開発者の数はイーサリアム( ETH )で34%減少し2,811人、ソラナ( SOL )では40%減少し942人、ベース(Base)では52%減少し378人となっている。
ビットコイン( BTC )は25%減少し575人、 XRP は31%減少し67人となった。活動件数も低下しており、オープンソースリポジトリへの週間コミット数は2025年3月には約87万件に達していたが、今年2月には約22万件と、4分の1ほどに減っている。
一番活動が多いのは、EVM(イーサリアム仮想マシン)エコシステムで、約2,870のリポジトリが存在しており、週31,000件以上のコミット(貢献)が行われている。データによると、EVMの開発活動は過去3か月間で55%以上も急落した。
また、イーサリアムネットワーク自体には約1,759のリポジトリがあり、週23,000件以上のコミットが行われている。過去3か月で54%減少した。
この背景には、開発者がAI分野へと移行していることも考えられる。世界最大級のソフトウェア開発プラットフォームGitHubには、昨年10月時点で430万以上のAI関連リポジトリが存在。仮想通貨分野と比較して圧倒的な数だ。
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仮想通貨ベンチャーキャピタル「ドラゴンフライ・キャピタル」のパートナーであるオマール氏は、「仮想通貨は最近のトレンドではない」として、開発者流出の理由を3つ挙げた。
AIの他には、仮想通貨市場の下落が、開発者にとっての経済的インセンティブを減少させていることを指摘する形だ。クローズドソースで開発し、GitHubなどオープンリポジトリで成果物を公開しないチームが増えていることも原因に挙げている。
さらに、XユーザーのBunny氏がオマール氏に返信。最近の仮想通貨の開発はインフラのみではなく、アプリへと移行しつつあるとして、次のようにコメントした。
現在、多くの新規プロジェクトは、既存のプラットフォーム上に構築されたアプリケーションとして立ち上げられている。アプリはインフラよりもGitHubに掲載されない傾向があり、開発者の「見えない活動」が統計上の減少を実態より大きく見せている可能性もある。
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