韓国の金融情報分析院(FIU)は、暗号資産(仮想通貨)取引所ビッサムに特定金融情報法違反による制裁で事前通知した。地元メディアが10日に報じた。
当局は、ビッサムが海外の未登録の仮想通貨事業者との取引や、顧客身元確認義務(KYC)を怠った点などを問題としている。6か月間の一部営業停止やCEOの懲戒処分などを暫定的に通告した。
同社のイ・ジェウォンCEOは今後、再任や将来の役職が制限される可能性もある。一方、ビッサムの関係者は、今回の通知はあくまでも暫定的なものだとして、次のようにコメントした。
報道によると、ビッサム既存ユーザーによるウォンや仮想通貨の入出金・取引は通常通り行えるとみられる。
金融当局は、ビッサムに対する制裁内容を決定するため、今月中に審査委員会を開催する予定だ。
ビッサムは2月、実際に同取引所が保有する量を大幅超過する6.8兆円相当のビットコイン( BTC )を顧客に誤って送金し、問題になっていた。国会議員からは、検査でシステム欠陥を見逃していたとして金融当局を追及する声も上がっている。
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韓国の当局は最近、仮想通貨業界のコンプライアンス(法的順守)に関して、一連の取り締まりを行っているところだ。
金融情報分析院は昨年、今回と同様の件で、国内取引所アップビットに対して、一部営業停止3か月と罰金352億ウォン(約38億円)を科している。また、コービットも今年初めに、罰金27億3,000万ウォン(約3億円)を科された。
その他、ゴーパックスとコインウォンについても、現在制裁手続きが進行中である。
その他に、韓国の金承源(キム・スンウォン)議員は、投資インフルエンサーが推薦する銘柄やコインについて、自身の保有状況や報酬を開示させる法案を準備していると伝えられる。
同議員は、利益相反や不適切な情報提供による投資家被害の防止が目的だと説明した。
一方で、仮想通貨の後押しにつながる動きもみられる。例えば、韓国の金融委員会は上場法人による仮想通貨取引を解禁するガイドラインを策定しているところだ。
上場法人や専門投資登録法人が、投資・財務目的で仮想通貨を取引する場合の基準を定めるものとなる。なお、ステーブルコインについては現行の外国為替取引法との矛盾があり、対象外とする方針だ。
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