オンチェーンデータ分析企業Glassnode(グラスノード)は25日、最新の暗号資産(仮想通貨)週間レポートを公開。ビットコイン( BTC )現物需要の回復が見られるまでは、価格が一定ゾーン内で上下するレンジ相場になると予想している。
まず現状、ビットコインは最高値から47%下落し、6万ドルから7万ドルのレンジ内で推移していると指摘。これは歴史的に見て、弱気相場の中期から後期の局面にあたる水準だと続けた。
また、約920万BTCが含み損状態で、2月5日以降、蓄積トレンドスコアは0.5を下回っており、大口投資家が資金を投じるほどの確信を持っていない傾向が示されている。
蓄積トレンドスコアは、ウォレット残高の増減、その変化の規模や継続性をスコアにしたものだ。0.5前後は中立的な数字である。グラスノードは、より強固な底値が形成されるまでは、更なる価格下落の可能性が依然として高いと分析した。
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グラスノードは流動性の状況がさらに悪化しているとも指摘する。実現利益と実現損失(確定した利益と損失)の米ドル換算値を比較した実現損益比率の90日移動平均は、現在1.0を下回っている。
このことは、確定損失が確定利益を上回り始めていることを示唆するため注目される。グラスノードは、この比率が安定して1を超えるトレンドに戻るまでは、流動性は構造的に低下したままであり、短期的には市場が持続的に回復する可能性は低いとしている。
次に米国のビットコイン現物ETFの資金フローを見ると、11月下旬以降、7日移動平均線が連続してマイナスで純流出領域にある。ビットコイン下落にともない、ここ数週間で流出は再び加速した。
この状況は、機関投資家の需要が冷え込み、以前の上昇を支えてきた重要な構造的な追い風が失われたことを示している。グラスノードは、資金フローが安定するか、持続的な純流入に戻るまで、ビットコインはさらなる下落圧力の影響を受けやすい状況が続くと述べた。
なお、レポート発表直後の25日には、ビットコイン現物ETFは合計2億5,770万ドル(400億円相当)の純流入を記録。市場関係者の間では、機関投資家によるポートフォリオの再構築や押し目買いが本格化したとの見方も浮上している。
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グラスノードは先物市場については、永久先物のファンディングレートが中立水準に向かって正常化しており、レバレッジがリセットされたことを示すと指摘した。
しかし、持続的なプラスのファンディングレートは見られず、強気な確信の回復ではなく、投機筋の意欲の低迷を表すと続けている。
なおファンディングレートとは、永久先物取引において、現物価格と先物価格の乖離を抑えるため、ロング(買い)とショート(売り)の保有者間で定期的に発生する手数料のやり取りのこと。先物価格が現物価格よりも高い場合はプラスとなる。
グラスノードは、持続的な上昇回復を実現するには、ビットコイン現物需要の回復、大口保有者による継続的な買い増し、機関投資家の資金フローが明確に流入へとシフトすることが必要だと結論した。


