ステーブルコイン発行大手サークル・インターネット・グループ(NYSE:CRCL)は25日、2025年第4四半期(10〜12月期)および通期の決算を発表した。同社の公式プレスリリースによると、第4四半期の総収益およびリザーブ収入は前年同期比77%増の7億7,000万ドルとなり、アナリスト予想の約7億4,700万ドルを上回った。
主要指標はいずれも市場予想を超えた。調整後EPSは0.43ドルとコンセンサスの0.35ドルを22%上回り、調整後EBITDAは1億6700万ドルと前年同期の約5倍に達した。USDCの流通残高は年末時点で753億ドルと前年比72%増、オンチェーン取引量は同四半期に約11.9兆ドルと247%増を記録した。
収益の大部分を占めるリザーブ収入は7億3,300万ドルに上った。これはサークルがステーブルコインの裏付けとして保有する米国債などから得る金利収入であり、USDC流通残高の拡大がそのまま収益増につながる構造だ。ただし、四半期の平均リザーブ利回りは前年同期比0.68ポイント低下の3.8%と、金利低下の影響が数値に表れている。
通期では純損失が7,000万ドルとなり、前年の純利益1億5700万ドルから転落した。ただし、その損失の大半はIPO(新規株式公開)条件に連動した株式報酬4億2,400万ドルによるもので、事業実態を示す調整後EBITDAは5億8,200万ドルと前年比104%増。
事業の多角化も進む。ブロックチェーン「Arc」のパブリックテストネットには銀行・資本市場・テクノロジー分野から100社超が参加しており、1億6,600万件超のトランザクション処理と日次平均230万件の処理を達成している。
サークル・ペイメンツ・ネットワーク(CPN)には55の金融機関が加盟し、2026年2月20日時点の年換算取引量は57億ドルに達した。ビザとの連続決済連携やインテュイットとの戦略的提携のほか、OCCからの条件付き国法信託銀行設立認可も取得済みだ。
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2026年通期ガイダンスでは、その他収益を1億5,000万〜1億7,000万ドルと予測し、USDCの流通残高については複数年にわたる年平均成長率(CAGR)40%を目標として掲げる。
一方、競合のテザー(USDT)は時価総額が2カ月連続で縮小し、2026年2月時点で約1,836億ドルと過去最高値からの後退が続いている。USDCとのシェア差は依然として大きいものの、テザーの減少局面においてサークルの勢いが際立つ構図だ。
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サークルは2025年に上場し、規制整備の追い風を受けてUSDCの利用基盤を企業・金融機関・開発者向けに急速に拡大してきた。今後はArcメインネットの2026年中の正式稼働、CPNの新興市場11カ国への展開、そして国債金利収入への依存度を下げる手数料・サブスクリプション型収益の確立が成長継続の鍵となるだろう。


