米連邦準備制度理事会(FRB)は23日、銀行監督における「風評リスク(レピュテーションリスク)」の廃止を正式に法規制として成文化するための規則案を公表し、パブリックコメントの募集を開始した。
FRBは2025年6月23日に風評リスクを監督審査の評価項目から削除すると発表していたが、今回の規則案はその方針をより強固な法的根拠として確立するものだ。
規則案では、金融機関が合法的な活動を行う顧客に対して銀行サービスを拒否することを、風評リスクを理由に監督当局が求めることを明確に禁じる内容となっている。
銀行監督担当副議長のミシェル・ボウマン氏は「監督当局が風評リスクへの懸念を理由に、政治的見解や宗教的信条、あるいは忌避されがちではあるが合法的なビジネスに関わる顧客を排除するよう金融機関に圧力をかけるデバンキングの問題事例を把握している」と述べ、こうした行為はFRBの監督方針に一切の役割を持たないと強調した。
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この動きは、仮想通貨業界が長年直面してきた「デバンキング」問題への対応として注目されている。仮想通貨企業や関連業者は、銀行が監督当局による風評リスク審査を理由に口座開設やサービス提供を拒否するケースが相次いでいた。
なお、米通貨監督庁(OCC)は2025年3月20日にFRBに先立ち同様の廃止を発表しており、OCC・連邦預金保険公社(FDIC)も2025年10月に共同で風評リスクの正式廃止に向けた規則案を公表していた。今回のFRBの規則案により、米国の主要銀行規制当局3機関が足並みを揃えた形となる。
パブリックコメントの受付期間は、連邦官報(Federal Register)への掲載日から60日間。今後、各銀行が仮想通貨企業に対してより積極的にサービスを提供できる環境が整うとの期待が業界内で高まっている。
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