CoinDeskは26日、米連邦保安官局(USMS)が政府押収の仮想通貨約62億円(4000万ドル以上)の不正流出疑惑について正式に調査を開始したと報じた。
ブロックチェーン調査員ZachXBT氏が23日から26日にかけて指摘した、管理委託先Command Services & Support(CMDSS)社のCEO息子John Daghita氏による盗難疑惑を受けたもので、当局が公式にコメントしたのは今回が初めて。
ZachXBT氏は当局に通報しており、指摘後まもなく、父親が経営するCMDSS社のSNSアカウントとウェブサイトがすべて停止された。
今回の疑惑が明るみに出たきっかけは、John Daghita氏がテレグラムグループチャットで別のハッカーとの「資産誇示合戦」中にウォレットを公開したことだった。
録画の中で、Daghita氏はExodusウォレットに230万ドルを表示し、その後670万ドル相当のETHを別のウォレットアドレスに移動させた。
ZachXBT氏はこの録画で同氏が管理するアドレスを特定後、資金を追跡。2024年3月に政府が押収したBitfinex事件の資金から2490万ドルが流出していたことなど、複数の政府アドレスから合計4000万ドル以上が盗まれていたことが判明した。同氏のウォレットは米政府以外の被害も含め、総額9000万ドル超の不正資金に関連しているという。
関連: 米政府押収の仮想通貨約62億円が盗難かブロックチェーン調査員が指摘
今回の事件は、連邦政府の仮想通貨保管体制に関する懸念を改めて浮き彫りにしている。業界内では、政府の仮想通貨管理体制への懸念が高まっている。一部の専門家は、政府関連ウォレットにおけるオンチェーン透明性、マルチシグネチャによる保管、リアルタイム監視の必要性を指摘している。
また、専門家らは「政府公認の枠組みにおいても、高度な監視体制があっても、人的なつながりや内部関係者のアクセス権限が重大なリスクをもたらす可能性がある」として、緊急の監査と透明性向上を求めている。
現時点で正式な刑事告訴は公表されておらず、調査は継続中である。
関連: モネロが最高値更新も仮想通貨盗難事件に関係か、 EU規制強化は需要増に寄与