USDCステーブルコイン発行企業サークルを名乗る偽のプラットフォームが12月24日に登場した。クリスマスイブにプレスリリースが配信され、トークン化された金と銀の取引を提供する新プラットフォームとして宣伝されていた。一方、サークルの広報担当者は米コインデスクに対し「偽物だ」と述べた。
このプラットフォームは「サークルメタルズ」という名称で立ち上げられ、多くの米国企業が休業または限定的な営業を行っており対応が遅れる日に配信された。リリースでは、USDCと金トークン、銀トークンの24時間365日のスワップを可能にする新サービスを説明し、米取引所COMEXに連動する流動性によって裏付けられていると主張していた。
サークルはXアカウントでこの件について直接言及していないが、「ホリデーシーズンの注意喚起:詐欺師の季節です。特にウォレット接続を求められた場合は、行動を起こす前に要求の正当性を確認してください。疑わしい場合は再確認を」と投稿し注意を呼びかけた。
また、サークルの製品に関する重要な発表は、常にサークルの公式Xアカウントと公式ウェブサイトcircle.comに投稿されると強調している。
今回の事例は、米国のクリスマス休暇など企業の対応が遅れる時期を狙った巧妙な詐欺の手口を示したものだ。仮想通貨業界では著名企業を装った偽のプラットフォームやトークンが度々出現しており、投資家は公式チャネルでの情報確認が不可欠となっている。
関連： 仮想通貨詐欺対策強化米上院議員、セーフクリプト法案を提出
関連： バイナンス、7つの個人・団体をブラックリスト入り詐欺行為通報で最大500万ドル
