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ソラナ「ファイアダンサー」がメインネット稼働開始、100万TPS目指す

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ソラナ財団は13日、3年間の開発を経て新しいバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」がメインネットで稼働を開始したと発表した。

ファイアダンサーは少数のバリデータで約100日間稼働し、5万ブロックの生成に成功している。仮想通貨ベンチャーおよび開発スタジオのジャンプ・クリプトが主に設計したソフトウェアで、一般的に採用されればソラナのクライアント多様性を高め、ネットワークのダウンを防ぐ効果が期待されている。

ブロックチェーン・クライアントとは、バリデータがネットワークに接続して参加するために実行するソフトウェアで、異なるウェブブラウザが同じインターネットにアクセスするのと似ている。

今回の立ち上げは、ソラナ( SOL )のクライアントソフトが多様化する点で重要だ。イーサリアムには約4つの主要な実行クライアントがあり、ビットコインには数十の実装があるがビットコイン・コアが支配的となっている。

これまで数年間、ソラナ・ラボが立ち上げ時に開発したソフトウェアのフォークである2つのクライアントがエコシステムを支配してきた。ソラナ・ラボからスピンアウトしたアンザ(Anza)が開発する「アガベ」と、ジト・ラボが開発する「アガベ・ジト」が、95%以上のバリデータを占めている。

ソラナ研究開発企業ヘリウスは最近の研究報告書で「単一のクライアント実装に完全に依存することは、ネットワーク全体でライブネス障害を引き起こす可能性のある重大なソフトウェアバグのリスクをもたらすため、中央集権化の重要なベクトルとなる」と指摘。新しいコードベースを立ち上げることで、ファイアダンサーはバグが数十億ドル規模のネットワークを停止させる可能性を減らす。

ジャンプ・クリプトは2022年、既存のソラナクライアントソフトウェアの非効率性に対処するためファイアダンサーの開発を開始し、ソラナが1秒あたり100万トランザクション(TPS)を達成するという目標に向けて開発を進めてきた。

ジャンプ・トレーディング・グループのケビン・バワーズ最高科学責任者は昨年のカンファレンス「ブレイクポイント2024」で、ファイアダンサーが一般的なハードウェアで1秒あたり100万トランザクション以上を処理できることを実証したと公表していた。

開発者は現在、ブロックファイナリティ時間を約150ミリ秒に大幅に短縮し、ソラナ独自のプルーフ・オブ・ヒストリー・コンセンサスアルゴリズムを書き直す「アルペングロー」と呼ばれる主要なプロトコルアップグレードに取り組んでいる。

なお、ソラナ( SOL )は今年3月に5周年を迎えた。

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