オンチェーン分析プラットフォームのグラスノードは14日、イーサリアム( ETH )の3年から10年保有者が8月下旬以降、1日あたり平均4万5,000ETH超(90日単純移動平均)を売却していると報告した。イーサリアムが8月の高値(4,946ドル)から後退する中、ベテラン投資家による売りは2021年2月以来の高水準に達していると指摘した。
イーサリアム現物ETFからの資金流出も相場に打撃を与えている。ソソバリューのデータによると、13日にイーサリアム現物ETFは合計2億6,000万ドルの純流出を記録し、3日連続の流出となった。単日の純流出額が最も多かったのはブラックロックのETF「ETHA」で、1億3,700万ドルが流出した。長期保有者の売却とETFからの資金引き上げが同時に進行している状況だ。
一方で、機関投資家による購入を続ける動きもある。米ナスダック上場のビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが新たに2,970万ドル相当のイーサリアムを購入し、ギャラクシー・デジタルから引き出したことが明らかになった。オンチェーン情報プラットフォームのアーカムは、これが同社のこれまでの取得パターンと一致していると報告している。
ビットマインは10日、イーサリアム保有量が350万5,723トークンに達したと発表した。資産の保有内訳は350万ETH、ビットコイン192枚、エイトコ・ホールディングスへの6,100万ドルの投資、無担保現金3億9,800万ドルで構成される。
イーサリアム市場では長期保有者の利益確定とETFからの資金流出が相場の下落圧力となっている一方で、ビットマインのような上場企業は引き続き積極的な買い増しを続けている。ETHは過去1ヶ月で21%下落している。
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