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欧州中央銀行がデジタルユーロ開発加速、2029年導入目指す

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欧州中央銀行(ECB)は10月29日、デジタルユーロプロジェクトの次段階に進むことを決定した。欧州理事会が開発プロセスの加速を要請したことを受けた動きで、2029年の正式導入を目指す。

ECBのラガルド総裁は同日、デジタルユーロ開発が「次で最終段階」に入ると発表した。中央銀行デジタル通貨(CBDC)として設計されるデジタルユーロは現金を補完し、デジタル領域でも現金の利点を拡張する役割を担うという。

欧州議会が2026年に必要な規制を可決すれば、2027年半ばにパイロット実験と初期取引が開始される見込みだ。成功すれば2029年に欧州全域で正式導入となる。ECBは開発コストを2029年までに約13億ユーロ(2,300億円超)、その後の年間運用コストを3億2,000万ユーロと試算している。

デジタルユーロは公開ブロックチェーンを使用せず、分散型台帳技術の主要設計原則を借用する形で設計される。中央銀行が発行しステーブルコインとは明確に区別される仕組みだ。

仮想通貨支持者はプライバシ侵害ーや中央集権化、資金凍結の可能性を懸念してCBDCに反対してきた。ただしテザーやサークルなどのステーブルコイン発行者も、ハッキングや犯罪行為に関連するウォレットに対して度々資金を凍結している。

ECBブログによると、デジタルユーロは決済の自由を保ち、金融包摂を強化し、欧州の通貨主権を強化する目的で開発されている。欧州の決済環境の強靭性を高め、商店のコスト削減、民間企業のイノベーション促進を目指す設計となっている。

現在、ユーロ圏のカード決済の3分の2近くが欧州域外企業によって処理されており、13カ国が国際カードスキームに完全依存している。デジタルユーロはこの状況に対応し、欧州全域をカバーする公共のデジタル決済手段を提供する狙いがある。

関連: 米下院国防予算法案、CBDC禁止条項追加

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