ミームコインとは?買い方・探し方 PEPEやWIF、BONKをDEXで購入する方法
2024年、暗号資産(仮想通貨)市場で注目を集めているカテゴリーの一つが「ミームコイン(memecoin)」です。例えば、PEPEは2024年12月に0.00444円という史上最高値を記録しました。その後、価格上昇の勢いは沈静化しているものの、2025年1月4日時点に0.003345円、過去1年間で20倍近くに高騰しています。
国内ではシバイヌ(SHIB)やドージコイン(DOGE)が上場していますが、日本の投資家がより新しいミームコインを購入するには、DEX(分散型取引所)を利用する方法があります。
この記事は、新たなミームコインに興味があるが、どこから始めればいいのか分からない方に向けたものです。目的のミームコインを取り扱っているDEXの見つけ方をご案内します。
想定として取り上げるのは、時価総額の点でカテゴリートップに位置し、比較的強固なコミュニティを持つイーサリアム系ミームコイン「PEPE」と「FLOKI」、ソラナ系の「TRUMP」、「WIF」、「BONK」です。
さらに、取引におけるリスクと安全対策についても詳しく説明し、ミームコインを安心して購入できるように詳細な手順を提供します。このガイドを参考に、ミームコイン投資の第一歩を踏み出してみましょう。
ミームコインを購入する際には、流動性の高いDEXを利用することが重要です。
流動性が高い取引所を選ぶことで、取引がスムーズに行えるだけでなく、スリッページ(実際の取引価格が予想よりも変動する現象)を最小限に抑えることができます。
以下に、流動性の高いDEXを見つけるための具体的な方法を紹介します。
DeFiLlamaは、DeFiプロトコルの総ロック価値(TVL)や流動性データを集約して提供するダッシュボードです。複数のブロックチェーンにわたるプロトコルのパフォーマンスと流動性を比較するのに役立ちます。
DeFiLlamaでは、DEXの流動性を視覚的に比較することができます。トップページの 「DEXs」セクション では、各DEX(②)の24時間取引量や週間取引量(③)を表示しており、日々の流動性の変動を追跡することができます。
TVL(④)は、DEXに預けられている資産の総額を示しており、そのプラットフォームの人気や信頼性を測るための重要な指標です。
DeFiLlamaの「Chains」タブ(①)を使用すると、EthereumやSolanaなど、特定のブロックチェーン上で稼働している全てのDeFiプロジェクトのTVL(Total Value Locked)を確認することができます。これにより、特定のチェーン上で最も流動性の高いDEXを簡単に見つけることができます。
またCoingeckoやCoinMarketcapは、日本語にも対応しており、流動性の高いDEXを見つけるための強力なツールです。ここではCoinMarketCapでの確認方法を紹介します。
①CoinMarketCapの 公式サイト にアクセスし、検索窓にPEPE、BONKなどの銘柄名を入力します。
②「市場」→「DEX」タブを選択。ここには、さまざまな分散型取引所が一覧表示されます。
③流動性データの確認: 各DEXの24時間の取引量を見ると、UniswapというDEXの、「PEPE/WETH」ペアが最も流動性が高いことがわかります。※WETHはDEXで便宜上ERC20規格に変換されたイーサリアム(ETH)のことです。
これにより、国内取引所でイーサリアムを購入して、自身のウォレットにETHを移し、Uniswapにアクセスすればよいことが確認できます。
また、同様にdogwifhat(WIF)の市場も検索してみると、RaydiumやOrcaというDEXのボリュームが大きいことが分かります。
このように市場の流動性をチェックできるので、CoinMarketCapはミームコインの購入に適したDEXを選ぶ際に役立ちます。
それではいよいよ、ミームコインを購入するためにDEX(分散型取引所)の使い方を理解しましょう。
ここでは、代表的なDEXであるUniswap(Ethereum系)とOrca(Solana系)の使い方について説明します。
まず、イーサリアム( ETH )ネットワークに対応したウォレットを用意します。
代表的なウォレットとしては、MetaMaskがあります。MetaMaskのインストールと設定を行い、新しいウォレットを作成し、シードフレーズを安全に保管します。
メタマスク の作成方法や、国内取引所からのETHの送金方法は以下の記事で詳しく解説されています。
関連: 仮想通貨ウォレット「メタマスク」の使い方、送金、セキュリティ対策を徹底解説
ウォレットが準備できたらUniswapの 公式サイト にアクセスし、右上の「Loanch App」をクリックするとSWAPの画面に移ります。
①でチェーンを選択します(ここではデフォルトのEtheriumのまま)。
②の「Connect Wallet」をクリックし、MetaMaskを選択してウォレットを接続します。
③で、日本語または英語の選択が可能です。
④の「Swap」タブが選択されていることを確認してください。
次に、ETHを使ってミームコイン(例:PEPE)を購入します。
「Sell(売る)」フィールドにEthereum(ETH)を選択し、「Buy(買う)」フィールドにPEPEを選択します。
また、交換したい仮想通貨が「Select a token(トークン選択)」にない場合は イーサスキャン にアクセスし、気になっている仮想通貨名を入力すればコントラストアドレスが表示され、そのアドレスを「Select a token」の検索窓に入力すると表示されます。
スワップする数量を入力し、「スワップ」ボタンをクリックします。
トランザクションの詳細を確認し、ウォレットで承認します。
スワップの際には必ず手数料の確認を行いましょう(⑤で確認)。
スリッページは自動で設定されていますが、価格の変動が大きな時や流動性が低い場合は手動で設定することも検討しましょう。
取引画面の「Settings」アイコン(⑥)をクリックし、スリッページ許容範囲を設定します(通常は1-3%程度)。
スリッページ制限は、ユーザーが予測した取引価格から逸脱した価格で取引が成立するリスクを制限します。
ほとんどのDEXでは、ユーザー自身でスリッページの許容範囲を調整することが可能です。
もし最終的な取引価格が設定したスリッページの許容範囲を超えた場合、その取引は自動的にキャンセルされる、または差し戻される仕組みになっています(取引が差し戻された場合でもガス代はかかります)。
またMetaMask上でトランザクションを確認する際にも、ガス代の推定値が表示されます。高いガス代の場合は、トランザクションのタイミングを調整することも検討してください。
関連: サンドウィッチ攻撃とMEV、分散型取引市場の脅威と対策について解説
ソラナ( SOL )ネットワークに対応したウォレットを用意します。代表的なウォレットとしては、Phantomがあります。
Phantomのインストールと設定を行い、新しいウォレットを作成し、シードフレーズを安全に保管します。
Phantom ウォレットの作成方法や、国内取引所からのSOLの送金方法は以下の記事で詳しく解説されています。
関連: Phantomウォレット使い方、ソラナを使ったポイ活(エアドロップ)の始め方・セキュリティ対策
ウォレットが準備できたら、 Jupiterの 公式サイト にアクセスします。
「Connect Wallet」をクリックし、Phantomを選択してウォレットを接続します。
次に、Solana(SOL)を使ってミームコイン(例:TRUMP)を購入します。
①で「Swap」タブを選択し、購入したい仮想通貨(ここではTRUMP)を入力します。
②にスワップする数量を入力し、③の「Swap」ボタンをクリックします。
トランザクションの詳細を確認し、ウォレットで承認します。
Jupiterでの取引は、通常低い手数料で行えますが、トランザクションの確認時には必ず手数料の確認を行いましょう。
Jupiterはスワップアグリゲーターとして機能しており、最適なスワップルート(トークン交換の経路)を提供し、ユーザーが迅速かつ効率的にトークンを交換できる場所として利用されます。
取引高に応じ、エアドロップとして、ガバナンストークン「JUP」を配布しており、直近で1月23日に235万の対象ウォレットに対し、7億JUPトークン(約5億4600万ドル相当)を配布しました。
エアドロップは翌年も開催予定であり、いつもの取引をJupiterで行うだけでエアドロップを狙うこともできます。
Jupiterの使い方同様に、Phantomを準備しましょう。
先ほどと同様に、SOLを国内取引所からPhantom ウォレットへ送金します。詳細は以下の記事で詳しく解説しています。
関連: Phantomウォレット使い方、ソラナを使ったポイ活(エアドロップ)の始め方・セキュリティ対策
ウォレットが準備できたら、Orcaの 公式サイト にアクセスします。
①「Connect Wallet」をクリックし、Phantomを選択してウォレットを接続します。
次に、Solana(SOL)を使ってミームコイン(例:BONK)を購入します。
②で「Buy」タブを選択し、購入したい仮想通貨(ここではBONK)を入力します。
③にスワップする数量を入力し、④の「Buy」ボタンをクリックします。
⑤の矢印を使用すると数量フィールドを移動することができます。
⑥の「AUTO」をクリックするとスリッページの調整が可能です。
トランザクションの詳細を確認し、ウォレットで承認します。
Orcaでの取引は、通常低い手数料で行えますが、トランザクションの確認時には必ず手数料の確認を行いましょう。
OrcaはスマートフォンのPhantom Walletアプリからも操作が可能です。
①Phantom Walletを開き、右端の丸いアイコンをタップします。
②検索窓にOrcaを入力し接続します。
取引の方法はPCの場合と同じです。
UniswapとJupiter、Orcaを使ってミームコインを購入する手順を理解することで、DEXでの取引がスムーズに行えるようになります。
初めてのDEX利用は戸惑うこともあるかもしれませんが、ウォレットの設定やスワップの手順をしっかりと確認することで、安全かつ効率的に取引を行うことができます。
ミームコインを含む暗号資産の取引には、多くのリスクが伴います。これらのリスクを理解し、適切な安全対策を講じることが重要です。
以下に、主要なリスクとそれに対する対策を説明します。
ミームコインは特に価格の変動が激しく、短期間で大きな価格変動が起こり得ます。これは投資家にとって大きな利益を生む可能性もありますが、大きな損失をもたらすリスクもあります。
対策: 投資額を慎重に決定し、全資産を一度に投入しないように分散投資を行う。投資対象の価格動向を常に監視し、必要に応じて迅速に対応できるようにします。
ミームコインの中には、実際には価値のない詐欺プロジェクトも存在します。これらのプロジェクトは、投資家から資金を騙し取ることを目的としています。
対策:プロジェクトの公式サイトやSNSアカウントから最新情報を確認し、信頼できる情報源を利用します。また不審なリンクやメールをクリックしないようにし、公式チャネルからの情報のみを信頼します。
DEXやウォレットがハッキングされるリスクがあります。これにより、ユーザーの資産が盗まれる可能性があります。
対策: 強固なセキュリティ対策が施されたウォレットを使用し、2段階認証(2FA)を有効にします。可能であれば、ハードウェアウォレットの使用を検討します。
プライベートキーはウォレット内の資産にアクセスするための重要な情報です。これを適切に管理しないと、資産が失われるリスクがあります。
対策: プライベートキーはオンライン環境で保存せず、紙に書いて安全な場所に保管します。また、バックアップを複数作成し、異なる安全な場所に保管します。
これらのリスクと安全対策を理解し、実践することで、ミームコイン取引の安全性を高めることができます。適切な知識と慎重な判断をもって取引を行い、リスクを最小限に抑えましょう。
トランプトークン(TRUMP)は、2025年1月18日にソラナチェーン上でローンチされたミームコインです。ドナルド・トランプ氏の大統領就任に合わせて発行され、リリース直後から大きな注目を集めています。
TRUMPは、リリースからわずか1日で約2,000%の価格上昇を記録し、一時はドージコインに次ぐ時価総額を達成しました。
1月24日時点で時価総額は約70億ドル(約1兆円)に達し、仮想通貨市場全体で30位、ミームコインセクターではドージコインとシバイヌに次ぐ3位にランクしています。
この急成長は「TRUMPドレイン相場」と呼ばれる現象を引き起こし、他の仮想通貨市場から資金を吸い上げる結果となりました。
しかし、トランプ氏本人がTRUMPトークンへの認識を否定したことや、妻メラニア氏の関連ミームコイン「$MELANIA」の発行などにより、価格は乱高下を経験しています。
TRUMPの最大供給量は10億枚で、その約8割がトランプ陣営の関連企業(CIC Digital LLCとFight Fight Fight LLC)に割り当てられています。これらのトークンは3年間かけて段階的に市場に放出される予定です。
Dogwifhat(WIF)は、ピンクのニット帽をかぶった柴犬のアイコンで知られるミームコインです。2023年11月20日の設立以来、2024年5月31日までにその時価総額は5200億円に達しています。WIFはミームコイン市場でトップ4に位置しており、仮想通貨市場全体では34位にランクしています。
WIFは、他のミームコインがステーキングやトークンの焼却(バーン)などの機能を備えている中で、あえてシンプルさを保っています。エコシステムやユーティリティ機能は提供せず、文字通り単なるトークンとして存在しています。
「Dogwifhat」という綴りは、「with」のスペルミスから来ており、プロジェクトのウェブサイトではこのコインを「文字通り帽子をかぶった犬」と紹介しています。この「WIF」はミームコインのトレンドを形成しており、DogWifCat(DWIFC:ドッグウィフキャット)などの関連ミームコインも話題になっています。
Dogwifhatの成功の背景には、活気あるコミュニティの存在があります。2024年3月には、Dogwifhatのアイコンである帽子をかぶった犬の画像を米ラスベガスにある巨大な球体型複合アリーナ「スフィア」に映し出すキャンペーンが行われ、67万ドル(約1億円)の寄付金を集めました。
また、仮想通貨取引所BitMEXの共同創設者であり元CEOのArthur Hays氏も、WIFコミュニティの一員とされており、WIFに関してX(旧ツイッター)に投稿しています。
BONKはソラナ上で発行された、柴犬をモチーフにしたミームコインです。
2022年11月にFTXの破綻とアラメダ・リサーチの詐欺事件が発覚した後、ソラナ・エコシステムは大きな打撃を受けました。このような困難な時期に、BONKプロジェクトは「アラメダを倒し、SOLを救え」というスローガンを掲げ、2022年12月25日に立ち上げられました。このプロジェクトはソラナブロックチェーンの分散型取引所の流動性復興を目指し、BONKの総供給量の50%をソラナコミュニティにエアドロップしました。
このような経緯から、BONKプロジェクトは、公平な配布(フェアローンチ)を達成したプロジェクトとして認知され、ソラナ対応のスマートフォン「Saga」に3000万Bonk(執筆時点に10万円)が配布されるなど、コミュニティ全体からの強い支持を受けています。なお、「BONK」というネーミングには自己嫌悪と自虐、そして風刺がこめられています。
BONKは過去1年間で222%成長。2025年1月時点で、BONKの時価総額は4300億円に達し、CoinMarketCapでトップ60位にランクされています。
Pepeは、インターネット上の漫画のキャラクター「カエルのぺぺ(Pepe the frog)」に由来しています。
Pepeは誰からもメールが来ない、人生の道を誤ったなど悲しい状況を表すのに使われることが多いミームとして人気になった後、作者の意図した「平和なカエル野郎」というイメージに反してオルタナ右翼の象徴として用いられたという背景もあります。
2023年には、発行後すぐに4,000倍以上の値上がりを経験、PEPEはイーサリアム上でそのニッチな地位を確立しました。Pepeは認知度の高いミームとの結びつきと、コミュニティ・エンゲージメントへの重点が、その人気を牽引し続けています。
また長期間のステーキング(ロックアップ)参加者に報酬を与える再分配システムを採用し、プロジェクトへのコミットメントを継続できるようインセンティブを提供します。さらにPepeは、定期的にコインの一部が流通量から永久に除去されるバーン(燃焼)の機能を備えています。PEPEの最大供給量は420兆6900億に上りますが、バーンにより、希少性を維持することを狙いとしています。
2025年1月1日時点にその時価総額は1.4兆円に達しています。PePeはミームコイン市場でトップ3に躍り出ており、仮想通貨市場全体では25位にランクしています。
FLOKI(Floki Inu)は、イーロン・マスクの愛犬に由来しているミームコイン。
2021年に発行されて以来、FLOKIはその独特なブランドとコミュニティのサポートにより、急速に成長してきた。46万人以上のホルダー。イーサリアムおよびバイナンススマートチェーン上で運用されています。
特に、FLOKIのエコシステムはDeFi(分散型金融)やNFT(非代替性トークン)に対応しており、DeFiストレージプロトコルのFlokiFi Lockerは、GameFiやNFTプロジェクトと連携するなど、さらなる人気の一因となっています。
また、FLOKIは長期間のステーキング(ロックアップ)に参加するユーザーに報酬を与える再分配システムを採用しており、プロジェクトへのコミットメントを促進しています。さらに、定期的にコインの一部を流通量から永久に除去するバーン(燃焼)機能を備えており、希少性を維持しようとしています。
2024年5月31日までにFLOKIの時価総額は3855億円に達し、仮想通貨市場全体では54位にランクインしています。
最後に、ミームコイン投資に向けて、イーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)を調達するのに、おすすめ取引所3社の詳細をご案内。メリット・デメリット、取引方法、各種手数料などを比較します。
〈注意事項: 海外の取引所は日本の法規制の管轄外にあるため、トラブルが発生した際に金融庁からの保護を期待することができません。
また、ウォレットのセキュリティ強化やハッキング対策の知識も極めて重要です。海外のNFTゲームを利用する際には、これらのリスクを充分に理解し、慎重に行動することが必要です。〉
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