ニューヨーク証券取引所(NYSE)を傘下に持つインターコンチネンタル取引所(ICE)と暗号資産(仮想通貨)取引所OKXの合弁会社OKXICEが計画する株式のトークン化取引に、新たに6社が異議を申し立てた。
OKXICEが2日に公開した開示書類によると、アマゾン、テスラ、スペースX、ネットフリックス、ラム・リサーチ、SoFiテクノロジーズの6社が新たにOKXICEのプラットフォームにおける自社株の取り扱いに異議を表明した格好だ。異議の理由は記載されていない。
こうした企業の数は、10月15日時点の9社から56社にまで増加している。すでにマイクロソフトやJPモルガン、ゴールドマン・サックス、IBM、ナイキ、エヌビディア、コアウィーブをはじめとする企業も異議を申し立てており、巨大な時価総額を持つ銘柄(メガキャップ)の中でこのリストに含まれていないのは、アップルなどわずかとなっている。
OKXICEは、米証券取引委員会(SEC)によるイノベーション免除制度を利用している。この制度では、第三者が他社株式をトークン化する場合、取引開始の少なくとも30日前までに、当該企業に通知しなければならない。
通知を受けた企業は、30日以内に「発行体による異議申し立て」を提出することができる。企業が期限内に異議を申し立てた場合、その取引所は当該株式トークンを取り扱うことができなくなる。一連の異議申し立ては、この手続きに沿ったものだ。
JPモルガンは10月、CoinDeskに対して「トークン化の可能性に期待を寄せているが、自社の株式がどのように表現され、取引されるかについては慎重に検討する必要がある」とコメントしていた。
現時点ではOKXICEのプラットフォームには参加しないことにしたが、市場の発展に合わせて今後の方針を継続的に評価していくとも述べた。
OKXICEはレイヤー2ネットワークである「X Layer」上で、許可制の流動性プールを運営する予定であり、各株式はUSDC、USDGなどとペアで取引される。24時間365日、ブロックチェーン上でアトミック決済(即時同時決済)が行われる見込みだ。
取引を行うには、ユーザーは本人確認および制裁対象者チェックを通過し、譲渡不可能なソウルバウンド・トークン(一度ウォレットに発行されると、他のウォレットへ譲渡も売却もできないトークン)を保有している必要がある。取引のたびにプラットフォームのスマートコントラクトがこのトークンの保有を確認する。
最近、トークン化株式の取引が台頭し始めているが、未許可で自社株がトークン化されていることに対して企業が懸念を表明する事例も見られる。
ロビンフッドが米国外で提供している株式トークンサービスに対しては、昨年7月時点でオープンAIが「ロビンフッドとの提携はなく、このサービスに関与しておらず、承認もしていない」と表明した。
また、AMCエンターテインメントのアダム・アーロンCEOは、ロビンフッド上で取引されている自社株トークンは未登録証券だとして、取引停止するようロビンフッドに求めている。
一方ロビンフッド側は、株式トークンはAMC株とは別物である独立した「オフショア債務商品」だと反論し、AMC側の同意は必要ないと主張している。同トークンはロビンフッドで「AMC株の経済的価値に連動する債務証券」という構造で提供されているところだ。今後、ロビンフッドに対してAMCと同様の申立てをする企業が現れるのかどうか注目される。