ツイッター(X)共同創業者のジャック・ドーシー氏が手がける、ネット接続なしで使えるメッセージアプリ「ビットチャット(Bitchat)」が、フランスのアップルのアップストアでSNS部門のアプリランキング首位となった。同アプリは、全国規模のデモと、21日に起きた通信大手オレンジの通信障害の後に順位を上げた。
SNS規制を巡っては、19日にガブリエル・アタル元首相が、騒乱が起きた地域でSNSを一時的に遮断できる権限を政府が持つべきだと主張した。その2日後の21日にはオレンジと傘下ブランドのソシュで携帯通信が約10時間止まり、オレンジはネットワークの障害と説明している。
そこでダウンロードが急増したビットチャットは、携帯回線を使わず、ブルートゥースで近くのスマートフォン同士をつなぐ。各端末が中継役となるため人が密集する場ほど通信網が強くなり、ネットにつながる場合はノスター(Nostr)というプロトコルで遠距離の通信にも対応する。
デモの発端は、9月17日にパリ近郊クレテイユの高校生が教員不足や校舎の老朽化に抗議して始めた動きだ。全国に広がるなか、10月17日には生活費の高騰への抗議として全国で約55万人が参加し、パリ中心部を含む各地で商店の略奪が起き、小売業界団体のフランス商業・流通連盟は、約1,500の商店が被害を受け、損害は数億ユーロ規模に上るとの見方を示している。
ビットコイン( BTC )との関わりは、決済機能にある。ビットチャットは、預けたビットコインと交換できる電子現金(eCash)をユーザー同士で送り合える仕組み「カシュー(Cashu)」の決済機能を備える。
一方、ドーシー氏は、機密性の高い用途に使うには外部の監査が不十分だと警告した。