米金融大手JPモルガンは19日、同社の米ドル預金トークン「JPMコイン(JPMD)」を、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム( ETH )のブロックチェーン上でローンチしたことを発表した。
JPMコインの対応は、イーサリアムのL2「ベース(Base)」に続き2チェーン目。発表では、機関の顧客がすでにイーサリアム上のJPMコインを利用できるようになっており、パブリックブロックチェーンにおける機関金融のリーチを拡大したと説明している。
実際にイーサリアム上にJPMコインをローンチしたのは、ブロックチェーン事業部門のキネクシス(Kinexys by J.P. Morgan)。発表では、キネクシスのプラットフォーム全体では創設後から累積4兆ドル(1ドル=158.54円換算で約634兆円)超の取引を処理し、日次では平均70億ドル(同約1.1兆円)の取引高があると述べている。
今回の発表でJPモルガンはイーサリアム上でのローンチの背景について、仮想通貨とデジタル化したRWA(現実資産)の両方の取引に積極的に参加する大手機関の間で、すでに利用している預金基盤のプロダクトと相互運用可能で、金融業界をリードし信頼できる金融機関が提供するネイティブなオンチェーン・キャッシュ・ソリューションに対する需要が高まっていると説明した。
その上で、イーサリアムではオンチェーン流動性とトークン化資産がすでに十分に確立されており、JPMコインが次に対応するパブリックブロックチェーンとして自然の選択肢だったと述べている。
また、イーサリアム上では、すでに今年にJPモルガン・アセット・マネージメントのトークン化マネー・マーケット・ファンドもローンチしていると説明。JPMコインは、イーサリアム上で増やしているトークン化サービスに加わることになったと述べた。
発表で、キネクシスのキネクシスラボでグローバルヘッドを務めるEmma Landriault氏は以下のようにコメントしている。
JPMコインは預金をブロックチェーン上でプログラム可能にして、常に稼働するデジタルマネーに転換する役割を果たしており、法定通貨に価値が連動するように設計されたステーブルコインとは異なる。
JPMコインが預金トークンとしてローンチされたのは2025年11月。イーサリアム仮想マシン(EVM)のエコシステム内で機関の顧客が行うP2P送金をサポートするために開発された。
また、今年1月にはキネクシスとデジタルアセット社が、JPMコインをカントンネットワーク(CC)上で発行する計画を発表している。