日本経済新聞は24日、JR九州がSBIホールディングスと業務提携し、金融事業に参入すると報じた。SBIが開発中の、銀行や証券、保険に加え(暗号資産)仮想通貨も扱う総合金融アプリの基盤を使い、JR九州独自のブランドで利用者に提供する。同紙によると25日にも正式に発表し、2027年度中のサービス開始を目指す。
仕組みは、金融機関が外部企業に機能を貸し出すBaaS(バンキング・アズ・ア・サービス)だ。第一段階ではJR九州がSBI新生銀行の銀行代理業を担い、預金などの銀行機能をアプリ上で使えるようにする。証券や仮想通貨はその後に順次加える計画だと日経は伝えている。
アプリは交通系ICカード「SUGOCA(スゴカ)」やポイントサービス「JRキューポ」と連携する。預金残高に応じたポイント付与や、アプリ経由で申し込んだ住宅ローンの金利優遇を用意するほか、鉄道利用でたまったポイントで株式や投資信託を買える機能、JR九州のクレジットカードによる投信購入も検討しているという。
JR九州はアプリやポイント会員などで500万人規模の顧客基盤を持ち、2026年3月期の連結売上高のおよそ6割を不動産やホテル、小売りなど非鉄道部門が占めた。
鉄道各社では、JR東日本が2024年に楽天銀行と組んで「JRE BANK」を始めたほか、JR西日本が5月にりそなホールディングスと資本業務提携、近鉄グループホールディングスも7月に三菱UFJ銀行との提携を発表している。銀行にとどまらず証券などまで広く扱うのは鉄道会社で初めてだと日経は報じた。
JR九州自身はWeb3分野にも関わってきた。2023年にアスターネットワーク(ASTR)を基盤とするNFTプロジェクトを始め、2026年3月には「JR九州NFT」を体験の蓄積型デジタルサービス「Next Favorite Things」に刷新している。