ドイツ銀行は16日、機関投資家・法人顧客向けのデジタル資産カストディサービスを年内に開始すると発表した。適用される規制手続きの完了を条件とする。
ドイツ銀行はフランクフルトに本拠を置く、ドイツ最大手のメガバンク。同行の公式サイトによれば、世界56カ国に拠点を構え、コーポレートバンキングやインベストメントバンキング、資産運用、プライベートバンキングを幅広く手がける。
新サービスは欧州の機関投資家・法人顧客を対象に、選定したデジタル資産の安全な保管・第三者への移転を可能にする。ドイツ銀行がウォレットと秘密鍵を顧客に代わって管理する仕組みで、顧客が自前のカストディ基盤を構築・維持する必要をなくす。
提供開始時点で対応するのは、ビットコイン( BTC )とイーサリアム( ETH )に加え、選定したステーブルコイン・電子マネートークンとしてUSDC、EURC、EURAUを予定する。対応資産の範囲は、顧客需要や同行の商品承認・リスク管理・規制プロセスに応じて今後拡大する可能性があり、トークン化された金融商品への対応もロードマップに含まれている。
セキュリティ面では、安全な鍵生成とハードウェアによる保護、職務分離、複数人承認プロセス、ウォームストレージとコールドストレージの分離、冗長構成、バックアップ・復旧体制など、複数層の管理体制を厳格なガバナンスのもとに構築したと説明する。技術・インフラの一部には、外部の選定プロバイダーを採用する。
初期の対象顧客層は、コーポレートバンクおよびインベストメントバンクの顧客で、事業会社、資産運用会社、ヘッジファンド、カストディアン、ブローカー、政府系機関を含む。顧客の受け入れは同行の基準やデューデリジェンス要件、リスク許容度に従う。
なお、暗号資産(仮想通貨)は価格変動やサイバーインシデント、市場参加者の破綻などのリスクを伴い、預金保護制度の対象外である点にも同行は言及した。サービスの提供時期や対象地域、対応資産の範囲は、規制要件や内部承認、市場動向、顧客需要によって変更される可能性がある。