リップル社は10日、独自の財務管理プラットフォーム「リップル・トレジャリー」に組み込まれたAI(人工知能)機能「Gスマート」の大幅な機能拡張を発表した。
リップル・トレジャリーは、リップル社が今年立ち上げたサービスで、企業向けに流動性管理、照合、リスク管理、決済機能などを提供している。24時間365日のリアルタイム国際送金が可能で、現金や XRP やRLUSDなどの暗号資産(仮想通貨)・ステーブルコインを一元管理できる仕組みだ。
Gスマートは、企業の財務部が日常的に使用する慣行、データ、ワークフローにAIを組み込むものである。今回これに新機能が追加された。
具体的には「予測・計画、流動性管理、リスク管理、照合、レポーティングの各領域にわたる連携型エージェント」、ユーザーがAI機能の動作を規定する組織的なポリシーや管理ルールを定義できる「ナレッジスタジオ」、財務分析とAIを活用したレポーティングのための統合基盤で、対話型アシスタント機能を備える「アナリティクススタジオ」がある。
リップル社は、これらの追加機能により、ユーザーは企業組織に求められる統制や監査可能性を維持しつつ、より迅速かつ情報に基づいた意思決定を行えるようになると述べた。
リップル・トレジャリーのシニア・バイス・プレジデント、レナート・ヴェル・エーケ氏は、企業の財務部はAIの導入を迫られていると指摘。同時に、あらゆる財務判断について説明し、適切に管理し、法的遵守する責任も負っているとして、次のように続けた。
Gスマートは、財務計算とAIによる解釈を分離している。財務判断の裏付けとなる計算は決定論的エンジンが実行し、AIはポリシーの解釈、パターンの特定、推奨事項の提示・説明を担う。あらゆる財務アクションに対する承認権限は、引き続き財務チームが保持する。
リップル社は、コンサルティング企業ガートナーの予測を引用し、2028年までにフォーチュン500企業が運用するAIエージェントの数は平均15万を超える可能性があると指摘した。
一方で、現時点で適切なAIエージェントのガバナンス体制が整っていると考えている組織はわずか13%に過ぎなかったとしている。これに関してGスマートは、AI普及を前に企業の体制をサポートするプラットフォームだ。
リップル社は他の製品でもAIを導入している。6月にはXRP台帳(XRPL)上の開発者向けに、AIエージェント決済用の開発ツール「XRPL AIスターターキット」をローンチした。