コインベースが支援する暗号資産(仮想通貨)推進団体「Stand With Crypto」(SWC)は24日、11月に実施される米中間選挙に向け、下院現職議員32人を新たに支持すると発表した。SWCは3月に6人の現職議員への支持を表明しており、今回の追加で支持対象は計38人となった。
今回支持を得た32人の議員全員が、2025年7月に下院で仮想通貨の市場構造を定める法案「クラリティー法」が可決された際、賛成票を投じている。SWCは、同法への下院での投票行動を支持するための主要な基準とすることで、所属政党ではなく、各議員の具体的な立法実績に基づいた超党派の支持を行う方針を明確にした。
SWCがImpact Researchと共同で実施した独自調査によると、仮想通貨保有者の59%は、特定の政党を一貫して支持しているわけではないことが分かった。回答者の約半数は、他の政策課題で意見が異なる場合でも、仮想通貨に対する立場が自身の考えと一致する候補者を支持する可能性があると回答していた。
SWCの支持候補者は、同団体サイトで候補者の仮想通貨政策を評価・公開する「Voter Hub」(有権者向けハブ)上で紹介されている。Voter Hubでは、公開されている発言内容、立法活動の実績、および同団体が実施した候補者向けアンケートへの回答内容に基づいて候補者を評価し、有権者の投票判断を支援する。
SWCのメイソン・リノー執行ディレクターによると、同団体には300万人を超える支持者がいる。こうした仮想通貨支持層が中間選挙に与える影響について、同氏は次のように述べた。
SWCの調査では、仮想通貨を支持する有権者の投票意欲の高さも明らかになった。
激戦州を対象とした調査では、SWC支持者の80%、仮想通貨保有者の79%が中間選挙に「ほぼ確実に投票する」と回答。約70%は、仮想通貨に関する明確な規制整備を支持する候補者を支持する可能性が高いという結果も出ている。
さらに、SWC支持者の77%は特定の政党を一貫して支持しておらず、中間選挙の結果を左右する重要な「浮動票層」となるとSWCは見ている。
クラリティー法は2025年7月に下院で294対134の超党派賛成で可決された。一方、上院では2026年5月に銀行委員会を通過したものの、ステーブルコインの報酬や倫理条項、DeFi(分散型金融)の監督などを巡り停滞している。8月休会前に本会議採決が見送られ、成立に向けた日程は厳しさを増している。
上院では9月15日の休会明け直後に、クローチャー動議(討論終結動議)が予定されている。ただし、11月の中間選挙前に上院が審議できるのはわずか14日間で、法案成立に向けた時間的な余裕は限られている。
上院で審議を打ち切って採決に進むには、原則として60票が必要となるため、今後の議員の投票行動が焦点となる。SWCは上院選で支持する候補リストに加え、新人など現職以外の下院選候補者への支持については、選挙日が近づいた段階で発表する予定だ。
中間選挙後には、2027年までの間にさらに22日間の会期、いわゆるレイムダック会期が予定されている。この期間に上院を通過した場合、下院での最終調整を経て、大統領の署名に進む可能性は残されている。
一方、現会期中に同法案が成立しなければ、次期議会で改めて、法案が提出・審議される可能性もある。
SWCは今回、クラリティー法に賛成票を投じた下院現職議員を支持対象に加えた。これらの議員を再選させることで、次期議会における法案の審議を後押しする狙いがあると見られる。