米暗号資産(仮想通貨)・株式投資大手ロビンフッドが1日にローンチしたロビンフッドチェーン(Robinhood Chain)は、ローンチ初週から好調な取引実績を記録した。米投資銀行バーンスタインが13日に共有した調査レポートによると、分散型取引所(DEX)の累積取引量は最初の7日間で31億ドル(約5,000億円)を超え、ソラナやBNBチェーンに次ぐDEX取引量トップ5に急浮上した。
オンチェーンデータ集計サイトDeFiLlamaによれば、7日間のDEX取引量は31億ドル超、24時間の取引量は約8億ドルに達し、預かり資産総額(TVL)は約1.4億ドル、ステーブルコイン残高は約3億ドルまで拡大している。
ブロックチェーンデータ分析プラットフォームToken Terminalは最新のニュースレターで、ロビンフッドチェーンの稼働開始から1週間の実績を分析した。主なポイントは以下の通り。
Token Terminalは、ロビンフッドチェーンが稼働開始から1週間で、流動性、経済活動、インフラという金融ネットワークの基盤となる3つの要素において、順調な立ち上がりを見せたと評価している。
ロビンフッドチェーンは、アービトラムのOrbit技術を基盤とするイーサリアムレイヤー2ネットワークだ。イーサリアムのセキュリティを継承しつつ、高速かつ低コストの取引を実現する。
パーミッションレスかつAIネイティブな設計を採用しており、AIエージェントによるチェーン上の直接取引に対応している。その上で、ロビンフッドは最大の特徴として、現実資産(RWA)のトークン化を前提に設計されている点を挙げている。
エコシステムには、Uniswap(DEX)、Morpho(レンディング)、Lighter(パーペチュアル取引)、Chainlink(価格オラクル)、BitGo(カストディ)などの主要プロトコルが統合されており、トークン化株式の取引や資産の貸借、パーペチュアル取引などのオンチェーン金融サービスを利用できる。
ロビンフッドは現実資産(RWA)のトークン化を推進するインフラとしてロビンフッドチェーンを構築したが、実際にローンチ直後の取引活動を牽引したのは、RWA取引ではなくミームコイン市場だった。
ブロックチェーンエクスプローラー「Blockscout」によると、13日時点で2万5,000超のウォレットが、猫をモチーフにしたミームコイン「Cash Cat」を保有。同コインは、時価総額約1億5,000万ドル規模に達し、ロビンフッドチェーン上で最大級のミームコインとなった。
そのほか、「Wen Lambo」や「Tendies」、「Hoodrat」なども活発に取引されている。
一方、ロビンフッドが注力するRWA分野では、6万5,000人超のユーザーが保有するトークン化株式は約1,300万ドル相当にとどまっており、ステーブルコイン保有額(約3億ドル)やDEXの週間取引高(約31億ドル)と比較するとその規模は小さい。
バーンスタインのアナリストは、現在の出来高の多くがミームコインなど投機的な取引によるものと認めつつも、これを初期段階の現象と位置づけている。また、同チェーンの好調な立ち上がりについて、「RWAとDeFiの融合が進んでいることを示すものだ」と評価。さらに、規制に準拠した資産のトークン化をめぐっては、業界各社が多様なビジネスモデルの構築を進めていると指摘した。
ロビンフッドは今後、ビットスタンプ(Bitstamp)の流動性を活用しながら、株式やコモディティ、パーペチュアル取引など、RWAを中心としたオンチェーン金融へとロビンフッドチェーンを発展させる方針を掲げている。