仮想通貨取引所バイナンスで、金を裏付けとするトークンの取引が再び活発になっている。クリプトクアント(CryptoQuant)のアナリスト、ダークフォスト(Darkfost)氏が同社のデータをもとに分析を公表した。
同氏によると、バイナンスにおける金裏付け型商品の現物取引高は、取扱開始からの累計で80億ドル(約1.27兆円)を超えた。取扱開始直後の数日間に見られた一時的な急増を除けば、直近7日間の取引高は3億2,500万ドル(約515億円)超で過去最高。11月5日の1日だけで7,800万ドル(約124億円)が取引された。
トークン化とは、株式や商品といった資産の権利をブロックチェーン上のトークンとして発行する仕組みを指す。金のトークンは保管庫にある現物の金と紐づけられたものが主流で、テザー社のXAUTやパクソス社のPAXGなどがある。仮想通貨を扱う取引所の口座から、そのまま金の値動きに投資できる。
取引の再燃は、金価格の調整局面と重なった。ダークフォスト氏によると、金は過去4年間で246%上昇したのち、年初から30%を超える下落を経験し、現在は1オンス4,000ドル前後で下げ止まりを探っている。
コインゲッコー(CoinGecko)のデータでは、ブロックチェーン上で発行されたトークン化資産の時価総額は合計約500億ドル。このうちコモディティ(商品)が60億ドル近くを占め、その大きな部分を金関連が担う。
同氏は、仮想通貨市場が軟調な中でトークン化された金への関心が戻っていると指摘した。ただし取引高だけでは、投資家が金の保有を増やしているのか、減らしているのかまでは判断できないと付け加えている。そのうえで、仮想通貨のプラットフォーム上で直接金に分散投資できる手段になっているとの見方を示した。

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