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ビットコイン原油高・中東緊迫化で1300万円割れも、CPIと8万ドル水準が焦点|bitbankアナリスト寄稿

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国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。

今週の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は軟調な展開となり、9日正午時点では1300万円周辺で推移している。

週明けから直近高値を試す展開となったBTC相場だったが、強めの米PMIや原油高により上値を抑えられると、7日東京時間にはロングの投げを伴って1325万円周辺まで急落した。これにより、ドル建てで節目の8万5000ドル水準を割り込むと、欧米株の軟化も追い打ちをかけ、1310万円近辺まで下値を広げた。

翌8日の東京時間は下げ渋りに転じるも、中東情勢の緊迫化を背景に原油高に拍車が掛かると、BTCは心理的節目の1300万円近辺まで下落し、米国時間にはロングの投げも相まって一時1268万円まで急落した。ただ、ドル建てで節目の8万ドル近辺となる同水準では買い戻しが入り、9日の東京時間は徐々に戻りを試す展開となっている。

先週末にBTCはドル建てで節目の8万5000ドル(約1343万円)の上抜けに成功し、週明けにはさらに上値を試す展開となった。しかし、8万7000ドル近辺で上値を阻まれると、その後は8万5000ドルを維持できず、結果的に先週末のブレイクアウトはダマシとなった。

一方、足元では先週指摘した第一の下値目途となる8万〜8万1000ドルエリアで下げ止まり、8万ドル(約1264万円)近辺から切り返している。従って、来週を展望する上では、まず同水準を死守して今回の調整に歯止めを掛けられるかが焦点となろう。

8万ドル近辺には心理的節目に加え、日足一目均衡表の基準線やボリンジャーバンドの−2σが位置しているほか、オプション市場でも建玉とポジティブガンマが集中しており、相応のサポートが期待される。今週は8万5000ドル割れを切っ掛けに利益確定や短期筋のロングの投げが相次いだが、8万ドル近辺まで調整したことで、短期的な売り圧力も幾分和らぐ可能性がある。

ただ、来週は9月の米消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)の発表を控えており、インフレ指標の上振れには警戒が必要だ。足元では弱いPCEデフレーターや雇用統計を受け、10月FOMCでの追加利上げ観測は後退しているが、CPIやPPIでインフレ圧力の根強さが改めて確認されれば、利上げ観測が再度強まり、金融政策に敏感な2年債利回りの上昇を通じてBTCへの下押し圧力が強まる可能性がある。加えて、ベージュブックでも企業の価格転嫁やコスト圧力の強さが示されれば、インフレ懸念を補強する材料となろう。

他方、米長期〜超長期金利については、10年債、30年債入札で底堅い需要が確認されたことで上昇に一服感が出ている。ただ、米政府の財政持続性を巡る懸念の根源が解消されたわけではなく、足元の金利低下はこれまでの急上昇に対する調整とみるのが自然だろう。BTCについても8月以降の上昇に対する調整局面にあるとみており、現時点で中期的なトレンドそのものが反転したと判断するのは時期尚早と考える。

尤も、需給面では現物ビットコインETFのフローが悪化している点には注意したい。高値からの失速とともにまとまったアウトフローが確認されており、資金流出が続けば市場のセンチメントの重石となるだけでなく、8万ドル近辺での押し目買いを弱める可能性がある。これまで金利上昇局面でもBTCが底堅さを維持してきた背景にはETFを通じた資金流入もあっただけに、来週は価格の下げ止まりと併せてフローの改善が確認できるかも注目したい。

総じて、来週は8万ドルを支えに調整一巡を試す展開を基本線とする一方、最大のリスクは米インフレ指標の上振れとみている。CPIやPPIを受けて追加利上げ観測が再度強まり、8万ドルを明確に割り込む場合には、先週示した次の下値目途となる7万5000ドル周辺まで調整幅を広げる可能性がある。その場合、9月の上昇分をほぼ掻き消す格好となり、相場の地合い悪化も一段と鮮明になろう。来週は8万ドルを維持できるかを軸に、インフレ指標と短期金利の反応を見極める一週間となりそうだ。

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