消費者向け仮想通貨に特化したイーサリアムのレイヤー2ネットワーク、アブストラクト(Abstract)は7日、公式声明で12月15日にチェーンを閉鎖すると発表した。閉鎖日までに資産を移していないユーザーは、資金にアクセスできなくなると警告した。
アブストラクトは声明で、業界が構想当初から大きく変化し、消費者向け仮想通貨に特化したチェーンは単独のモデルとして持続不可能だと判明したと説明した。限られたDeFiエコシステム、チェーン上の薄い流動性、機関投資家との接点の乏しさ、競合より限られた予算により、成長が停滞したという。
同社は、ユーザーが資産をチェーン外へ移せる手段として、移行用のマイグレーションハブとネイティブブリッジを案内した。ネイティブブリッジでは3時間の遅延が見込まれるとし、偽の移行サイトやなりすましのDMにも注意を促した。
一方、パジーペンギンズNFTを手がけるイグルー社は、過去18カ月にわたりアブストラクトの資金を負担してきたが、数千万ドルを失ったと、ルカ・ネッツCEOが明らかにした。イグルーはトークン発行やICOを見送り、今後はリソースをパジーペンギンズとPENGUに振り向ける方針だ。
アブストラクトのほかにも、イーサリアムのレイヤー2では2025年から2026年にかけて、閉鎖や終了手続きに入るL2チェーンが相次いでいる。ベース、アービトラム、オプティミズムの3チェーンに利用が集中し、報酬で膨らんだ預かり資産が減った後に運営コストを賄えなくなったチェーンが増えている。
代表例のブラストは今月2日、運営コストが収益を上回っているとして閉鎖を発表した。預かり資産総額は2024年のピーク時に約23億ドルだったが、約98%減の数千万ドル規模となり、月間収益も約1,800ドルまで落ち込んだ。
ブラストは10月26日まで、4月に運営を終えたNFT特化のミント・ブロックチェーンは10月20日まで、出金を受け付けている。
また、韓国の仮想通貨取引所コルビットと関係するシリコン・ネットワークは9月2日ごろに新規入金を止め、12月31日までの出金を認めたうえで、期限後に残る資産は回収できない可能性があるという。
