暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するビットバンクは25日、子会社の日本デジタルアセットトラスト設立準備株式会社(JADAT)の全株式を三井住友信託銀行に譲渡すると発表した。譲渡後、JADATは三井住友トラストグループ傘下の完全子会社となる予定だ。ビットバンクの完全子会社化を進めるSBIホールディングスも、同日付で自社サイトに同じ内容を掲載した。
譲渡価額は明らかにしていない。ビットバンクは実行日も示していないが、三井住友信託銀行は同日の発表で譲渡の実行日を10月1日(予定)としている。
JADATは、ビットバンクと三井住友トラスト・ホールディングス(現・三井住友トラストグループ)が2022年5月に結んだ基本合意書を受けて、デジタルアセット特化の信託会社設立を準備してきた会社だ。
信託業法に基づく登録を前提としており、登録後は「日本デジタルアセット信託」へ商号を変える予定としていた。保管対象には暗号資産のほか、パブリックブロックチェーン上のセキュリティトークンやステーブルコイン、NFTを想定していた。
デジタルアセットのカストディとは、顧客に代わって仮想通貨などを保管・管理する業務を指す。信託の仕組みを使えば、預かった資産を受託者自身の財産と分けて管理できる。機関投資家が保管先を選ぶうえで重視する点の一つとされる。
ビットバンクは発表の中で、同社の「暗号資産管理に係るノウハウ」と専業信託銀行グループの信託業務ノウハウを組み合わせる方法を検討してきたと説明した。そのうえで両社で協議した結果、デジタル金融の進展を踏まえ、JADATは三井住友トラストグループの傘下で事業を進めるほうが業界の発展につながると判断したという。
SBIホールディングスは6月、完全子会社のSBICAH合同会社を通じてビットバンクを完全子会社化すると発表している。取得価額等は467億円で、取引は10月ごろに完了する予定だ。ビットバンクは今後も暗号資産管理の知見を生かし、金融機関との連携を進めるとしている。
