米仮想通貨取引所大手のコインベースは29日、トレーディングカードゲーム(TCG)の実物カードをトークン化して扱う新サービスを近く提供すると発表した。スマートフォン上でデジタルパックを開封すると実物カードが割り当てられ、保管か発送のいずれかを選べる仕組みになるという。
開封で得られるバーチャルカードは、外部で保管された実物のカードに1対1で紐づく設計とみられ、利用者はそのカードを保管し続けるか、実物として受け取るかを選ぶことができる。提供開始時期や対応するブロックチェーンなど具体的な詳細は明らかにされていない。
ポケカや遊戯王など実物のトレーディングカードをブロックチェーン上でトークン化するトークン化TCG市場は、仮想通貨業界で拡大が続いている分野で、既に複数のプラットフォームが同種のサービスを提供している。
今回のコインベース発表は、このトークン化TCG市場に大手取引所として参入する動きと位置付けられる。
直近30日間(9月28日時点)のトークン化TCG市場の取引量は、ソラナを採用するプラットフォームが上位を占めている。首位は同分野のプラットフォームであるコレクタークリプト(Collector Crypt)で約1億2,450万ドル、次いでポリゴンを採用するコートヤードが約9,820万ドルとなり、両社で全体の8割超を占めた。
月間の取引量は前年同月比で5〜6倍規模まで拡大している。直近では1日あたり約900万ドル、週間では約7,150万ドル規模の取引が発生している。ポケモン30周年記念や実物カードの品薄状態を背景に、実物カード市場自体も100億〜160億ドル規模まで拡大しているという。
一方、月間の利用者数は主要プラットフォームでも数千人規模にとどまり、実物カードの引き出し比率はプラットフォームや時期により5〜30%程度で推移するなど、市場規模はなお実物カード市場全体の一部にとどまっている。

